天啓 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
エヴァに学ぶ失楽園の真相
2017.05.20追記
エヴァンゲリヲンが 旧約聖書創世記の矛盾をテーマにしていることは
大方の皆さんがご存知だと思う
そう、それは 神は6日目に一組の男女を創ったと記しながら
そのかなり後、アダムの肋骨からイブを創ったとあるからである
アダムとイブの話は知らない人はいないくらい有名だが
最初にアダムと一緒に生まれた女性について知る人は少ない
この女性の名をリリスと言う
本作劇中では 綾波レイは肉体はシンジの母(碇唯)のクローンであり
その魂はリリスの魂をサルベージし、レイに移植したとして語られている
さて、そのリリスさんについて
独自に調査した結果、あの有名な失楽園事件(りんご事件)と関係していることが
判ったので報告しておこう
アダムとリリスは 神より産めや増やせやという指令を受け
かなり沢山の子供を設けた
しかし、リリスさんは 夜の行為について不満を持っていた
それは 正常位が嫌いだったが アダムは常に正常位で求めてきた
それを男尊女卑として捉えたリリスは 何度も男女平等を訴える
(ヨーロッパではリリスはウーマンリブの象徴とされている)
その訴えは叶うことなく、ついに嫌気が差して アダムの元を去って行く
エデンを去り 荒野にて 堕天使ルシファー(別名:サタン)と知り合い
意気投合し、二人は夫婦となり、沢山の子供を設ける
(この子達はリリンと呼ばれる)
さて、リリスに逃げられたアダム君
神にリリスを連れ戻す様嘆願する
神は3人の天使をリリスの元へ遣わし、戻る様説得するのだが
リリスはそれを断固拒否する
天使達は 固辞するリリスに対し、戻らないなら、お前の子供達を毎日500人
づつ殺すと脅す(天使の言うことかよ!)
その脅しに耐えられなかったリリスは 戻るのも嫌だし、子供が殺されるのも見たくない
ということで 自殺の道を選ぶ。
そして、湖に身を投げて自殺してしまった。(リリス伝承)
ちょうどその頃 リリスが戻らないと知ったアダムは
寂しさのあまり 落ち込んで、塞ぎこんでいた
見るに見かねた神は アダムを不憫に思い、アダムに従順な女
イブをアダムの肋骨から創り、アダムにあてがうのだった。
さて、リリスの現夫であるルシファーは この件で怒り心頭
アダムに対し、復習を計画する
そう、それが、あの有名な失楽園(りんご事件)に繋がる
復習を誓ったルシファー(サタン)は 蛇の姿になってエデンの園へ忍び込む
そいて、アダムとイブに言う
あの木の実を食べてみて とっても美味しいし、神の食べ物だから
それを食べることで神に近づけると言ってそそのかす。
その後は皆さんご存知の通り
これが 失楽園(りんご事件)発生までの経緯(仮設)である。
以上を踏まえて本作を視聴すると
レイの だって私が守るものの台詞の重みや
アスカの弐号機に対する台詞(本物のエヴァンゲリヲンなのよ=イブ)
カヲル(アダム)が何故弐号機を自由に操ることが出来るのか?の意味も見えてくる。
さて、リリスさんは現在では サタンの妻になったことから
夜の悪魔だとか言われいるのですが、ちょっとカワイソウな部分もある。
本作より、ここまで調べている方が楽しかった
その調べる楽しみを与えてくれた エヴァンゲリヲンという作品に感謝です。
こんなこと書くと キリスト教団体からクレームが来そうだが
聖書にしろリリス伝承にしろ
神が日記など付ける訳も無く
後の誰かの創作物でしかないと私は思っている。
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以下は 以前のレビュー
言わずと知れた 名作
社会現象にもなった。
アニメを見ない人でも綾波レイの名前くらいはしっているだろう
正直リアルタイムで見たとき(こう書くと歳がばれるが(笑)・・・)
わけわからず2話で断念
第二次エヴァブームのとき、なんでこんなに人気なのか疑問に思い再視聴
これが良かったのか悪かったのか?ドップリハマりまくった。
登場する使途はみんな天使の名前、使途という表現自体宗教用語
これは聖書にヒントがあると思い 旧約聖書も調べまくった
聖書の矛盾、神は7日目に自分の姿に似せ一組の男女を創造されたとあるが、その大分後、イブはアダムの肋骨から作られたとある。
最初の女は何なの?って矛盾から入っているということも判った。
全体のストーリーは失楽園伝説だわ
知恵の木の実を食ったアダムとイブが神の逆鱗に触れ、エデンを追い出され地上に降ろされた話ね
その時、もう一本の大事な木の実(命の木の実)を守ることを神は天使たちに命じられた、人間がその木に近づかない様にと
この作品中での理解は
現代の生命科学により、人間がその命の木の実に近づこうとしている
それを阻止する目的で使途が現れる
クローンである綾波、エヴァそのものの存在がそれを指している。
そして何よりも、これだけ大ヒットした理由は
14歳という主人公の心理描写を中心に描いたこと
どこにでもいる普通の中学生、社会に対する自分の立ち位置や関係がまったく見えておらず。人間関係において不安な毎日を過ごす
友人、学校、親兄弟との関係
その答えを探し求める苦悩が最後まで描かれており
それが多くの若者の共感を生んだ。
整理すると
1.聖書の矛盾と謎
2.現代科学へのアンチテーゼ
3.思春期の少年少女の心情
4.その他(探せばきっとある)
とかなり多くのテーマを重ね合わさったとんでもない化け物的な作品だった。
以下余談
登場人物の名前は聖書の三位一体から来ている
『父と子と聖霊と』
まず言葉ありき=ゲンドウ
子=神の子=シンジ
聖霊=レイ
興味があれば調べてみるのもいいかもしれない。