退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
それぞれのキャラに感情移入してしまい、心が超多忙になる良アニメ
海に住む人と陸に住む人、回を重ねるごとに複雑になっていくそれぞれの恋愛感情…。
特に恋愛という面では、もっと設定を平凡にして登場人物の年齢をグッと上げたら普通にドロドロな昼ドラが完成してしまいそうな感じでした。
このキャラあんまり好きじゃないっていうのがいなかったので、余計にハラハラしました。
誰かが幸せになると誰かが悲しむという、恋愛ドラマとかではありがちな設定なのですが、このアニメではその関係が更に複雑になっているので一本の糸がぷつんと切れたら全てがどんがらがっしゃんになってしまうというある意味膠着状態なので毎週ドキドキしました。
成長することによって変わる、変わらないということもこの作品のテーマだったんじゃないかと思います。
若さ故の言動やら成長して取った行動、選んだ言葉などの変化が見られたり、逆に見られなかったりして興味深かったです。
26話の間にそれぞれのキャラに色んな事が起きるわけですが、思い出せばめちゃくちゃいっぱいあるのでただでさえ文章力がない自分には到底まとめらる気がしない。
敢えて物語の重要な所を外していくつか上げると、晃の子供っぽさが何だかすごくリアルで、この子が出る度に近所にいるちびっ子を見ているような可愛さがこみ上げてました。
あと狭山君が最後までちょいちょい活躍していたのが良かったです。
それから光が担任の物真似をしたのが似ていて「すげえ!」ってなりました。
先生の喋り方何気に好きでした。
一番好きなシーンはまなかが呪いの魚の真似をして、紡がそれに乗っかってくるところ。
自分でもよくわからないけどすごく泣きそうになりました。
終わり方は正直あまり「良かった!」と言い切れなかったです。
すごく綺麗に終わったとは思うし、観終わった後はホッと安心したし納得も出来たんだけど…。
じゃあどういう終わり方が良かったのかと考えても全然分からない。
考えれば考えるほどやっぱりこの終わり方が一番良かったのか、と思えます。
ファンタジーな設定や綺麗な海による爽やかさはこのアニメの良さで、アニメならではですが、「どう転べば良い結末だったか」が分からないのはすごく現実的で、その幻想的な雰囲気とシビアな現実感が見事に合わさっていたと思います。
音楽も非常に素晴らしかったです。
心に強く残る作品でした。