のぶちか さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
みな、ただそれぞれが、あるようにあるだけ・・・( p′︵‵。)
「蟲」を見ることができ、また、吸い寄せる性質を持つ主人公「ギンコ」が、
その性質を活かして蟲師となり、様々な「蟲」によって
引き起こされる事象に対峙していく物語。
「蟲」は、この世のあらゆる生命よりも命の源流に近いものであり、
「蟲」に寄生された人間は、その性行にかかわらず、
「蟲」の生命の営みの流れに逆らえることなく
流されていくといったストーリーが多い。
「千と千尋の物語」に強引にあてはめると、
両親が豚にされた
↓
千尋は懸命に両親を救おうとした
↓
人知を超えた、根源的なものの
作用の結果と分かり、あきらめる
↓
悟って自分も豚になった
↓
そして何事もなかったように時は流れる・・・
的な話が多く、当然悲しいエピソードが多くなる。
さらにこれを1話完結でまとめるため、
連続して見ると、これでもか、これでもかと
悲しさに痛みつけられているように感じてしまった。
特に子どもを持つ親としては胸を締め付けられるような
話が多く、途中で挫折するかと思ったが、
終盤のストーリーは少し明るい話もあったため、
なんとか最後まで視聴できた。
蟲の存在を
「みな、ただそれぞれが、あるようにあるだけ」
と表現した台詞は秀逸だと思う。
また、神秘的な存在である蟲のすみかとしての
山の描写は、その荘厳さがよく伝わってきて
すばらしかったと思う。
ただ、このテーマであれば、26話ではなく、
半分位にして、悲しい話と明るい話を同じ位の数にしてほしかった。
最近年とったせいか、悲しい話は辛くなってきたもので。