29号 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
もう少し作り込んで欲しかった。
原作は野村美月氏のライトノベル文学少女シリーズ。
全16冊。
アニメーション制作はエデンの東などのプロダクションI.G。
原作未読のため何とも言えませんが、おそらく原作の1部を映画化したと思われます。
まずこのシリーズですが、
劇場版・文学少女
OVA文学少女・メモワール全3話
文学少女・今日のおやつ〜はつ恋〜
の3つが映像化されてます。
ここではこの3つを踏まえてレビューさせていただきます。
劇場版はメインストーリー
メモワールは劇場版で登場したヒロインキャラ3名を掘り下げた内容
今日のおやつはサイドストーリー
って感じになってます。
純粋に作品を楽しみたい方は劇場版→メモワールでいいと思いますが、世界観やキャラクターの心情などを理解した上で作品を深く鑑賞したいって方はメモワール→劇場版をオススメします。
劇場版は尺の問題もあると思いますが、キャラクターの心の部分があまり描かれてません。
私は深く考えながら見てしまうタイプですので、劇場版→メモワールの順番で見たのですが、後悔しております。
「ん?」って思うことや、なぜこのシーンでこのセリフが出てくる?って途中途中モヤモヤしながら見てしまいました。
内容についてですが、
{netabare}
ジャンルは恋愛になるんでしょうが、分類が難しいです。
作品のテーマも今一つ見えてこない印象です。
最初は古典部や文学少女、宮沢賢治などのキーワードや作画からラブコメ的なイメージで視聴したんですが……とんでもないwww
中盤からきつい展開になりますよw
ストーリーはざっくり言うと、
物語を愛するあまり本や原稿の端を食べる文学少女の天野遠子と、あるトラウマを抱えたもう1人の主人公井上心葉(このは)の話です。
あるトラウマというのが結構重要になってくるんですが、このトラウマに関してのエピソードが薄いので全く感情移入出来ませんでした。
他のキャラクターはメモワールである程度補填されるんですが、主人公心葉のエピソード(心の描写)はないのが残念です。
ストーリー自体は一応まとまっていますが、中盤の鬱展開にも関わらず、ラストはクリーンに終わらせようとした所が個人的にかなり違和感がありました。
尺の問題もあるので仕方ないですね。どうせなら1クールのアニメーションで制作して欲しかった。もちろん構成は岡田磨里氏でw
いろいろと不満を述べてきましたが、作画と声優さん達の演技は凄いです。
参加されているのは花澤香菜さん、平野綾さん、水樹奈々さん、入野自由さんなど。
シリアスなシーンの平野綾さんは特に良かったと思いますが、やはりハルヒに聞こえてしまうw
{/netabare}
個人的にはアニメーションよりも活字でこその作品かなと思います。
作品自体は大変面白いと感じましたので原作を読んでみようと思います。
視聴を検討されている方はご自分に合った順番を考えてから視聴した方がオススメです。