「ヒックとドラゴン(アニメ映画)」

総合得点
67.1
感想・評価
53
棚に入れた
257
ランキング
2616
★★★★☆ 3.9 (53)
物語
4.0
作画
4.0
声優
3.8
音楽
3.9
キャラ
3.8

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ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

一族の落ちこぼれだった少年の成長や、まわりから認められていく様子を少年漫画のような小気味好い構成で描写してくれた作品。

ドラゴンと戦うことを生業としてるバイキングのリーダーの息子ヒックが
傷ついたドラゴンの面倒をみて絆を深めていきながら成長し、
バイキングとドラゴンの間で心揺らす物語です。

主人公のヒックは最初はお調子者キャラのような感じで
実力も度胸もないのにドラゴンと戦いたがり
まわりからは笑われてるような存在でした。
そんな彼が調子にのった結果、
偶然にもヒックはドラゴンを撃ち落とすのですが
ヒックにはドラゴンを殺すことが出来ませんでした。

ヒックはドラゴンを倒せば皆にも認めてもらえるし、
物語の序盤はドラゴンを倒したいという考えがあったんですよね。
なので最初から博愛主義者だったわけではなく、
自分のせいで傷ついたドラゴンを目の当たりにして
自分たちのしてることに疑問を抱く切欠になってます。
己の目で見て現実を感じ取っていく展開は
主人公が最初から共存どうこう言ってるよりも重みがあり良いと思います。

ドラゴンと言っても設定は他の作品よりも少し凝っていて
ドラゴンにも種類がいるのは面白かった。
今まで戦ってきたドラゴンの種類や攻略法などをノートに
書き記してるバイキングは見た目に反して几帳面かもしれない(笑)

ヒックが傷を負わせ作中で絆を深めていくドラゴンは、
ナイト・フューリーという種類でノートにも名前くらいしか書いてない最強のドラゴンです、
攻略法などは存在せず見つからないことを祈るか逃げるのみ…

バイキングノートに書いてあることがドラゴンのすべてではなく、
この作品ではヒックの目を通してドラゴンの本当の姿を知ることが出来るのです。

ヒックはナイト・フューリーにトゥースという名前まであたえて仲良くなっていきます。
歯を出したり引っ込めたりできるのでそれが由来っぽい。
最初はドラゴンを倒したいと考えてたヒックだけどトゥースと出会い、
考え方はまったく正反対になるのです。
ドラゴンとはたたかいたくないという葛藤を抱えながらも
訓練で皆で認められていき次代を担うドラゴン狩のエースとなっていくヒック…

訓練は同世代の仲間と一緒にやるのだけど、
本物のドラゴンを使って訓練するのは驚きだぜ。
よくRPGの闘技場にはモンスターが使われてるけどまさにそんな感じですw

個人的にこの作品の一番の魅力は
ヒックがトゥースに騎乗して竜騎士、ドラゴンライダーになることだと思います。
ただ仲良くするだけよりも一体感がでますし、
スピード感あふれる飛行シーンは爽快感があり見応えがありました。
終盤の戦いでヒックに先導されるようにドラゴンに騎乗する訓練仲間もよかった。
それぞれ騎乗するドラゴンの種類も全員違いますし
例えるならお気に入りのポケモンを連れている印象かな?w
ヒックがその中でも最強のナイト・フューリーというのもカッコいい。

大人たちは腕っぷしでドラゴンと戦い続けてきましたが
子供たちの選んだ答えはこれなのです、そしてその切欠をつくったのがヒック。
前の世代とは違うやり方を示すことで次世代感が大幅に増しますよね。
ここからのシーンはそれまであまり見られなかったヒックの勇敢な姿を
堪能することが出来、ちょっとしたカタルシスを感じられます。
ここらへんの楽しませ方、盛り上げ方が少年漫画っぽいと思いました。

ヒックが示した可能性によりバイキングはドラゴンと戦う一族から
ドラゴンを駆る一族へと生まれ変わったのです。
竜騎士やドラゴンライダーって甘美な響きだよね。
ヒックもラストで大きな代償を支払うことになりましたが
それに見合うだけのものは手に入れたと思います。
正直ここから先の物語も観てみたいと感じる内容だったんですが
もう続編が決定してるんですね、なんでも5年後のお話とか。
いまよりもずっとたくましくなってそうだし、
成長したキャラクターに見合った物語になってるといいなぁ。

【A80点】

投稿 : 2014/04/30
閲覧 : 489
サンキュー:

4

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