「サムライフラメンコ(TVアニメ動画)」

総合得点
62.8
感想・評価
691
棚に入れた
3558
ランキング
4713
★★★★☆ 3.3 (691)
物語
3.1
作画
3.2
声優
3.5
音楽
3.4
キャラ
3.4

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ネタバレ

watawata さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

正義の味方の定義

主人公、羽佐間正義は強いヒーローへの憧れから自作のコスプレを着用し、自称正義の味方サムライフラメンコになり、街で起こる些細な事件から地球侵略を企む宇宙人まで幅広く、彼の認識の中では悪に立ち向かうストーリー。一つの敵を越える度に正義とは何かを自問自答して行く過程が描かれています。

①〜⑥章に分類しました。{netabare}
①日常での些細なトラブル編(序章)
②キング・トーチャー編
③フロム・ビヨンド編
④奥崎・F・真太郎 総理大臣編
⑤フラメンコ星人編
⑥澤田 灰司編(終章) {/netabare}

上記の大まかに6つの敵、お話から構成されており、序章と終章を除き、②〜⑤章は意図的に様々な特撮ヒーロー作品をモチーフにしてアニメが形成、しかもインフレーションが途轍もないです。別作品として割り切って視聴するのであれば問題は無いのですが、細かい設定、人物、精神的な描写を求める方は視聴を断念、若しくは序章と終章のみの視聴をお勧めします。

さて、本題に入ります。正義の味方ってなんでしょうね?今まで実はあまり深く考えた事がありません、小さい頃からの特撮ヒーロー番組で、色々と定義を無意識に刷り込まれていますが、果たして現実の社会、大人になった今の価値観と合致しているのでしょうか?多分相違が生じているが為、皆さんは徐々に特撮ヒーロー番組から離れて行くのではないのかと感じるんです。(そうでも無い方もおられますが・・・・・)又、作中で執拗に『正義の味方』の価値観を押し付けて来ますので、自分のそれと緩ぅぅぅく比較考量してみます。

以下、4点の自分の定義と、注釈を加えておきますね。

❶私利私欲の為に戦わず、動機に私怨は一切介入の余地は無い。

敵を撃破した際に成功報酬を得るのは、傭兵と同じであり広義で解釈すれば軍隊(自衛隊)警察と同じ。あくまでボランティアであり、正義の味方は副業が望ましく、自身の生計は本業で立てている。又、特殊能力(変身、巨大化、超能力)を持ち合わせている場合は問題無いが、強化装備(スーツ、武器、ロボット等)により能力を発揮する場合は、強化装備品自体も自前、若しくはボランティア団体よりの提供。

復讐が戦いの切欠、原動力になるのは論外、思考はテロリズムと同じである。
無償の愛の上に成り立っていなければならない。

❷戦う敵は本当に悪(自然災害も含む)ある事。

戦う敵を良く吟味する。単純に世界征服、地球侵略=悪とは限らない。敵の目的が、結果、平和をもたらす場合も想定しなくてはならない。
敵の都合もあるが、例えば地球の資源を何の代償も無く略奪する異星人、本能のまま破壊を繰り返す怪獣は、一部例外があるものの、悪とみなしても良い。

❸己の正義の価値観は相対的である事。

ここが一番重要なポイントであったりする。絶対的な正義は、基本個人の価値観と直結しており善悪の最大最小の間の差が大き過ぎる。個々の裁量で白黒判定されるのは非常におこがましくもあり、非常に危険である。相対的にその時々の情勢を反映して判断するべき。言ってしまえば、正義とか悪とは相対的なものであり、絶対的なものは無い。立場が変われば正義だったものが悪にもなる。過去における宗教戦争が良い例である。

❹根幹な精神的な部分で孤独である事。

博愛精神の上、敵と戦うのは良いが、決して精神的な拠り所を他人(不特定多数の個人)に求めてはいけない。理由は簡単、弱点になりうる要因であり、行動を起こす際の優先順位に影響する可能性がある。



はい、長々と書き殴りましたが、サムライフラメンコと照らし合わせて見ます。

❶モデル、俳優で生計を立てており、問題ありません。②〜⑤章にかけて特定の組織に所属し、装備品も強化されますが、給与、成功報酬の描写は一切ありません。
ただ、{netabare} 彼の両親は病気で死んだのではなく、海外で強盗に殺害された事が途中で発覚{/netabare} と私怨を匂わす設定があるものの、以後の行動及び発言に一切影響していない点は評価出来ます。だったらこの設定いらないのでは無いかと思いますが。
❷❸ {netabare} ⑤章までの敵の親玉であるフラメンコ星人の地球侵略の目的は、自分達の同胞とすべく、人類を進化させる為であり、結果平和を示唆してます。この時点で自分の価値観と合致しませんでした。皆で話し合いの場を設けることも無く、懇切丁寧に解説する敵に向かい言い放ったセリフが、「わからない、けど間違ってるっ!!」って言い切る始末。完全にコレ、彼の中の絶対正義です。しかもあまり?いや、全く考えておらず感覚的に発した言葉ですよね。{/netabare} 安直過ぎるにも程があります。この時点では正義の味方とは認められません。
❹⑥章(終章)で指摘されてます。穴だらけです^^;詳しくは書きません。ただ、⑥章(終章)無償の愛の上での行動での締め括りは納得出来るものでした。

と、自分の中での正義の味方とはかけ離れているとの結論です。

じゃあ全て合致する正義の味方っているの?→います‼︎ウルトラセブンです。ウルトラマン(初代)ではありません。細かい設定の違いですが、ウルトラセブンは、M78星雲から地球観測に来た恒点観測員340号、民間宇宙人です。ウルトラマン(初代)は宇宙警備隊員、職業として敵と戦っています。
一番ほど多いのが、仮面ライダー(1号 2号)^^;ある程度の年代の方ならばお分かりになると思います。

でわでわ

投稿 : 2014/04/28
閲覧 : 327
サンキュー:

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