もぐりん。 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
オレは待ったんだ、あんたが帰ってくるのをずっと・・・
webアニメ先行配信 監督:松本理恵さん 全13話
キャラデザ:林祐己さん TV版をニコ生一挙放送で視聴
初見の感想は、なんだろう?ちょっと分かりにくいって言うか、
てか序盤はまったく訳分かんない(笑) けど面白い世界観だな・・と
つまり、昔の京のような都に、命が宿り動き出す絵を描く住職の明恵上人
が居て、自分の書いた絵、この場合黒いウサギの絵のウサギがこの住職に
恋をする、それを見ていた仏様が想いを伝えられない黒ウサギを不憫に思って
自分の体を貸し与え、想いを遂げさせると同時にその間に設けた子供3人と
共に異世界に移り住み、その後のお話を綴る家族愛?の物語・・・かな?
登場人物は物語の核になる住職の子供3人と母親の古都(黒うさぎ)と同じ
読みの名前を持つ女の子、コトと式神の子供(の姿)2人
物語が進んでくると、ちょっと認識が変わってきて、3人の子供とは血の
繋がりは無いんだね、長男は元より長女は住職が描いた鬼の娘だし、末っ子は
殺された?両親の後を追って自害した人間の男の子を住職が拾って・・・
これは家族愛を描いているけど、血のつながりは関係なく、どれだけ一緒に
居たかとか、時間で紡がれる繋がりの強さを描いているのか・・・・
訳があって子供達から姿を消した両親がいつか戻ってくると信じながら子供達
それぞれが様々な想いをもって待ち続けることの苦悩や悲しみが描かれて
いたように思いますが、そんな暗いイメージもキャラクターや作画の明るさで
軽い感じに仕上がっているのは偶然なのか必然なのか・・・
全体的に分かりにくい設定で説明らしい説明もないので最初は迷走感がぱない
のできっと数話で切ってしまった人もいるんじゃないかな? (;^_^A
いや、説明はあってもそれすら分かりにくいときてる・・・
終盤まで伏線だらけで、どう回収するのか不安にもなったけど、ラスト2話で
そのほとんど不明だった点が線になって理解出来たときはなんだかホッとしたって
言うか達成感みたいな変な感じがしましたよw
ストーリーの核心に迫る物事の始まりと終わりの存在と意味とか明恵やコトの
存在理由、どのキャラにも存在感があってその繋がりが最後には理解でるハズ・・・
多分・・・・きっと(;^_^A
ナレーションの、
「かつてここではないどこか、幾つかの星星が混在し、人と神との境が曖昧
だったころ、これは、とある一家を巡る愛と再生の物語である・・」
↑コレは理解できました(笑)
物語的には全てが丸く収まったハッピーエンドですね^^
あと終盤の明恵の兄弟の鞍馬のセリフで印象に残ったのが・・
「明恵!いいかげんにしろ!いつまでイジケテいるつもりだ!他人に期待するな、
お前が変わらなければお前の世界は永遠に変わらない、過ぎた過去に胡坐をかく
のはもう止めろ、」
「下を向くな!恐れるな、明恵、今お前のすべき事はすでに過去には無い、前を見ろ、
先へ進め、案ずるなお前の過去はけして消えはしない、未来を望む行為が過去を裏切る
ことにはなり得ないのだ・・・」
まるで自分に言われているような気がして心に染みました^^
最後までみた後に振り返ってみると面白い作品でした、自分にもいろいろ思い重なる
所もあったので興味深く、又記憶に残る作品となりました(´▽`)
OP:「ココ」作詞・作曲 - 田村歩美 / 歌 - たむらぱん
第10話のみエンディングテーマに使用。
実はこの作品を知ったのがカラオケで友人が歌ったこの曲が最初だったりします(笑)
何がきっかけになるか分かりませんネ(´▽`)
この先は作品とは何の関係も無いです、激しくスルー推奨^^
{netabare}
ボクの母親はコトが古都と別れた時と同じ位の歳に、父親は明恵が明恵上人と
別れた時と同じ位の歳にどこかにいってしまった、ちょっと前まではいつかは
戻ってきてくれる、迎えにきてくれると信じていて思い出すと涙が止まらなくなる
夜もしばしば、もう枯れ果ててしまったと思ってたんだけど、コレを見たらまた
思い出したよ(;^_^A 枯れてなかったみたい
アニメを見ていい歳こいて情けないものだが溢れ出てくるモノは仕方無い。
明恵が羨ましい
鞍馬が羨ましい
八瀬が羨ましい
コトが羨ましい
コトのように待たずに動いていたらあるいは再会できたのだろうか・・・・
居所は聞こえてこないのに訃報だけは聞こえてくる
もう間に合わない、手遅れになってしまった、皆が羨ましい
待ち焦がれた最愛の両親に再会できたのだから
この不思議な世界観の作品を完走して持った本当の感想がこれだなぁ・・・
世の中こんなヤツも割と多くいます、それでもボクは幸せな方です(^^;)
{/netabare}