こすみどる さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
何度観ても心が揺さぶられる傑作
この作品に出会って、2日間で8回観た。
気に入った作品は何度も観るが、基本的にはどんな名作でも2回目を観るまで3ヶ月〜半年は最低でも期間をあける。
理由は様々あるが、好きな音楽をヘビーローテーションしているとそのうち聴き飽きてしまうように、好きな作品を何度も観て見飽きてしまうのが怖いから。
先の展開が分かっていて、一度目に観た感動を越えられないから。
だが、この作品はそんなマイルールを破らずにはいられないほど心を突き動かされ、揺さぶられ、何度も観てしまう自分を抑えることができなかった。
そして何度観ても、どれだけ展開が分かっていても、毎回鳥肌が立つ。
感動した!とか、軽々しく言えるような作品ではない。
自分の語彙力では一言で表現しきれない、芸術性のようなものがこの作品にはある。
『この作品が46分?嘘だろ…』と本気で思うくらい濃密で、1秒、1カットも無駄がない。
そして、1度観ただけでは気づかない細部に宿った作品の想いがじわりじわりと染み出して、終わりが見えない。
単純にストーリーだけ書き出せば大した内容じゃないかもしれない。
新海作品に評される背景の綺麗さがなければ普通の作品かもしれない。
それでも、全てが、この作品の全てが、素晴らしい。
やはり言葉では言い表せない。
それに、まだまだ汲み取れていないことも多いと思う。
余韻が強烈すぎて、まだまだ浸りきれていない。
この作品は恋心というキーワードが要素として1つある程度のもので、決して恋愛をテーマにした「恋愛映画」ではない。
自分の居場所を見つけるため、自分の居場所を取り戻すため、自分を取り戻すため、、
2人に共通しているところは、現実と現状に抗おうとしている点。
観る度に、またこのレビューを少しずつ書き加えていこうと思う。