STONE さんの感想・評価
3.1
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
恋愛に差別化を
原作は未読。
同じ漫画業界を扱ったものということで、「バクマン」と比較すると
立ち位置が判りやすいが、「バクマン」が漫画家を主人公としたのに
対して、こちらは編集者が主人公の話。漫画家は漫画家の考えや
行動原理があるように、編集者は編集者の考えや行動原理がある。
同じ業界を違った角度から見るスタンスが興味深かった。
特にこちらは指示する側である編集者の方が新人であるのが大変そう。
別に漫画業界に限らず、一般社会でも新卒の新人が、ベテランの
アルバイトに指示しなければならないシチュエーションが
あったりするが、こういう立ち位置って難しい。
ただ、回が進むに連れて、恋愛描写に比重が置かれていき、
業界モノとしての側面が弱くなっていったのはちょっと残念。
恋愛の方は編集者小野寺と編集長高野、漫画家吉野と編集者羽鳥、
編集者木佐と書店店員雪名の3組の恋愛模様が描かれる。この3組
それぞれ立ち位置こそ違うが、恋愛の色合いが同じような感じで
あったため、最後はちょっと飽きてしまった。基本的設定は面白く、
展開自体も別に悪くなかったので勿体ない。
色合いを変えるなら、例えば演出上のシリアス度とコミカル度の比率を
組によって変えるとか。
あと、いずれの組も弱気な受け側を中心とした視点にしていたが、
これを組によって強気な攻め側の視点を中心とするとか、モノローグを
極力減らして俯瞰的な視点により、二人を均等に描くとかすれば、
同じような展開でも色合いが変わっていったのではないかなと
思ってしまった。