「虹色ほたる~永遠の夏休み~(アニメ映画)」

総合得点
63.9
感想・評価
127
棚に入れた
587
ランキング
4097
★★★★☆ 3.7 (127)
物語
3.8
作画
3.8
声優
3.7
音楽
3.9
キャラ
3.6

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ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ユウタが過ごした昭和52年の夏。タイムスリップという題材をつかい、ノスタルジックな世界を演出するジュブナイル作品。

昭和52年にタイムスリップしてしまった小学6年生の少年ユウタが
とまどいながらも掛け替えのない夏休みの一月を過ごしていく物語です。

物語の舞台となる町はダム建設が決定していて住人は出ていくことが決まっています。
そういった状況の中で過ごす最後の夏休みということもあり、
どことなく哀愁というか物悲しさのようなものを感じました。
しかし内容的に合う合わないがはっきりしそうな作品に感じ、
タイムスリップに奇跡的な要素などそれらをどこまで許容できるかで
この作品の評価が変わってくるかもしれません。
そもそも田舎町で過ごす夏休みという設定が人によっては退屈に思えるかも。
特にこれといって大きなイベントはなく爆発力はありません。
作品的にじんわりくる感動系だと思うのですが号泣というより、
本当にじんわりという感じです。

設定的に真新しさを感じなかったので少々退屈に感じる部分もありました。
ノベルゲームとかでも田舎町がダム建設によって云々という設定は珍しくありません。
それにタイムスリップという設定が加わったのはいいのですが
結局は田舎町で過ごす夏休みという軸は変わりませんので
新鮮さはあまりないのです。
タイムスリップという設定がそこまで活きてなかったようにも思えます。
同じ時代を過ごした少年たちが大人になって再会するという
ストレートな内容でもあまり違いはないように感じました。
ただタイムスリップという設定があることにより、
小さなイベントを盛り込めたという印象です。
まぁタイムスリップという設定が重要に感じたかどうかは、
観る人の受け取り方しだいですし無いほうがよかったとも思いません。
確かにこれは埋もれてるかも…と思いながらも埋もれるのも納得な感じ。
発掘されてこそ輝く作品で個人的に人にオススメするような作品ではなかったかな。

ノスタルジーな雰囲気をつくりながらも死生観もあつかってましたが
視聴後の感想としてはカラフルというアニメに近いかもしれません。
個人的にノスタルジーと死生観は混ざり合いませんでした…

この作品を観て思ったのは「こんな夏休みを過ごしたかった」ということ。
道じゃない道を駆け抜ける喜び!川で泳いだり虫とったり祭りに行ったり蛍見たり…
とにかくすべてが楽しそうで普通に羨ましかったです。
夏休みの一月って子供のころは結構長く感じたけど
大人になった今はすごい短く感じますよね…
それこそタイトルじゃないけど永遠に感じられるくらい長かったような気がします。
まるで夏の間だけ時間が止まってるかのような感覚…
キャッチコピーに「それでも、こどもたちは今を生きる」とありましたが
その時間が子供たちだけの永遠だとしても「今」を生きるということでしょうか。

子供たちの今とは大人たちの歩んできた道であり想い出なのかもね。
子供たちの今が大人たちの過去であり、子供たちの未来が大人たちの今である…
そんなことを感じさせてくれる懐かしい香りのする作品でした。

【B+75】

投稿 : 2014/04/20
閲覧 : 392
サンキュー:

3

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