「アナスタシア(アニメ映画)」

総合得点
計測不能
感想・評価
7
棚に入れた
40
ランキング
7907
★★★★☆ 3.9 (7)
物語
3.9
作画
3.9
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
3.9

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ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

シンデレラを意識した作風になっており、オマージュと言ってもいいかもしれない。ミュージカルアニメーションの良作です!

ディズニー作品かと思ったらディズニーから独立したスタッフが
製作に携わった作品なんですね、作風から勘違いする人も多そうです。
この作品は「追想」という映画のリメイクらしいですが
ディズニーのスタッフが製作してるだけあって
ディズニー節全開の作品でした。
ディズニーお馴染みの歌って踊ってはもちろんありますが
従来のディズニー作品よりも作画がマイルドになり、
キャラクターがよりリアルな人間に近づいています。
なのでディズニー以上にミュージカル映画っぽくなっており、
作品の世界そのものが一つのミュージカル舞台と化してました。
キャラの動きが人間のそれに近いので見応えもありましたよ。

ロマノフの皇女アナスタシアが8歳の時、
パーティーに邪悪な魔法使いラスプーチンあらわれ呪いをかけます。
それによってロシア革命が起きますがアナスタシアは召使の少年の助けもあり、
皇太后と一緒に逃げ出します。
しかし汽車に乗り込むところでアナスタシアは転落し、
頭を強打し気絶…皇太后と離れ離れになってしまうのでした…

ここまでがプロローグで物語はその10年後から始まります。
アナスタシアは記憶喪失になっており孤児院で育ってました。
そんな状態だからこそ自分が何者か知りたがっており、
すぐさま家族の手掛かりがあるパリへ向けて出発します。
孤児院のおばさんとか少し登場しますがいい人ではなく
結構イヤな人なので何の未練もなく出発します(笑)

序盤から歌が多いので本当にミュージカルを見てるみたいでした。
道中でアナスタシアを探しているディミトリ&ウラジミールという
二人組に出会い三人でパリに向かいます。
この時点ではまさか本物のアナスタシアだとは思ってなかったみたいですが
この三人が出会ったのは運命だったのかもしれませんね。
運命という表現は安っぽく聞こえますがこの作品にはピッタリな言葉だと思います。

ラスプーチンは10年前の一件でアナスタシアを殺し損ねて
闇に落ちてたみたい…10年間死んでたらしいけど
アナスタシアが生きてたのを知って復活…
彼女を殺そうと躍起になります。
正直、あまり敵としての脅威は感じません。
10年前とは違ってギャグキャラっぽくなってます。
10年間死んでたことにより体が半死人みたいになってるんです。
それがコンプレックスみたい(笑)
アナスタシアを殺したいのだってただの逆恨みだし、
アナスタシアを殺してどうのこうのというような、
野望は彼には特に内容です。
ただ生きてられると腹の虫がおさまらないだけのこと。

ラスプーチンの妨害に会いながらも三人は絆を深めます。
特にアナスタシアとディミトリが最初は険悪な雰囲気でしたが
パリへの道中お互いを意識しだすようになるのです。
当初ディミトリはアナスタシアのオーディションを開催してまでも
彼女によく似た人を見つけようとしてました。
もしもアナスタシア似の子を見つけ出し皇太后に認められれば
報酬が手に入るからです。
そういった邪な考えがあったディミトリですが
彼女に好意を抱くようになり、
しまいには本物のアナスタシア皇女だと確信するようにまでなり、
アナスタシアを名乗るものとは二度と会いたくないという
皇太后を必死に説得し機会をもうけるのです。
ここらの流れはアニメというよりは洋画のような勢いを感じました。
ディミトリがアナスタシア本人だと確信したのは
本人か確認するための質問で10年前どうやって逃げたのか?
という問いかけをされます。
アナスタシアは記憶喪失のなか少年が助けてくれたと答えるのです。
その少年こそがディミトリであり彼が確信するに至った理由でした。

この作品は恋愛色の強い作品で身分違いの恋のようなものが描写されてます。
シンデレラの王子様を主人公にしたような話になっており、
愛することの素晴らしさをストレートに表現した作品。
実際本編で舞台を観劇するシーンがあり、
その作品がシンデレラでした、ディズニースタッフの遊び心ですかね。
報酬目当てだったことがアナスタシアにバレてすれ違う二人ですが
ディミトリは報酬を受け取りませんでした。
皇太后の「気が変わったの?」という質問に対して「心が変わったのです」
と言って見せたディミトリはカッコよかった(笑)

キャラの表情一つ一つが洋画アニメらしい細かい動きをして
日本人からしてみればオーバーリアクションに見えるでしょうが
だからこそ新鮮さを感じずにはいられませんでしたね。

最後は皇女の地位を捨てて二人で駆け落ち…
皇太后は応援してくれてるので後味の悪さはなく、
ディズニー作品のような暖かい終わり方は本作でも健在です。
期待してなかった分とても楽しめましたが埋もれてますよね…
ディズニー好きな人なら問題なく楽しめると思う良作でした!

人生は長い長い道。
愛は流れる川。
二人で出発しよう素晴らしい旅に…

ダスビダーニャ!(また会いましょう)

【A80点】

投稿 : 2014/04/20
閲覧 : 540
サンキュー:

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