無毒蠍 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ディズニーの名作「美女と野獣」誰かを好きになるということに対して真摯に向き合ってつくられた心暖まる一作です。
とある城に住んでいた美しい王子がその傲慢さゆえ、
魔女に呪いをかけられて城の住人共々醜い野獣にされてしまいます。
呪いを解くには誰かを心から愛し、また野獣も心から愛される必要があるのです。
この物語はそんな野獣と美しい少女ベルとの純愛物語でした。
ちょっとしたことから城に入りこんで野獣に投獄されてしまったベルの父。
そんな父のピンチに駆けつけ、
自身が身代りになると言い出した心優しい少女がベルです。
そこからベルと野獣の城での生活が始まるのですが
傲慢で粗暴な野獣に心を開こうとしないベル…
野獣からしてみれば呪いを解くチャンスだし
何とか距離を縮めようと頑張るんだけど素直になれません(笑)
今まで誰かに優しくなどしたことのない野獣は四苦八苦です。
まるで小学生男の子を見てるかのような野獣の態度が微笑ましい。
野獣も傲慢ですがベルも強情なので当初は水と油状態でした。
女の子との接し方どころか人との接し方すら
うまくやれない野獣を色々サポートしてくれるのが
野獣の家臣の家具たち。
彼らも呪いで様々な姿に変えられてるのですが
時計だったりキャンドルだったりポッドだったり
ティーカップだったりと個性的なキャラクターばかりで
彼らが動いたり会話してるだけで場がなごみますね!
そんな個性的なキャラクターたちが野獣とベルのために
色々試行錯誤して歌って踊って見ていて飽きません。
ベルに求婚するガストンという伊達男。
たくましくモテモテ設定ですが性格に難あり。
ベルには相手にされずベルの父親にすら酷い対応です、
そもそも序盤のベルとのシーンで彼女の本を取り上げ
地面に放り投げて汚すという荒業をやってのけるキャラですw
そんなんで好きになってもらえるわけないじゃないか!w
本当にわかりやすいほど嫌味というか好きになれないキャラでしたね。
歌ってる時だけは盛り上げ役として頑張ってた気がしますが…
物語も進み気がつけば野獣は心の底からベルを愛していました。
家臣たちも呪いが解けるかもしれない!と期待に胸を膨らませてた矢先、
ベルの父親が病に倒れてしまいます…
心配するベルを自由にさせてあげる野獣…釈放です。
本当に愛してるからこその優しさですよね。
ベルを好きになったことで野獣の内面にも変化があらわれました。
好きになるということは優しくするということでもあるんだよ、
そんな単純だけど人が忘れてしまいがちなことを
この作品から教えてもらったような気がします。
人に優しくなれると自分がどれだけ人に優しくされてたかということも
わかってくるんじゃないかな?
人に優しくない人は人の優しさにも気づけないと思うから。
ディズニーのブルーレイすごく綺麗なんですよね。
色彩鮮やかでノイズもなく見応えがあります。
「美女と野獣」は愛というものに
紳士的なアプローチを仕掛けた心暖まる作品でした。
【A80点】