「それでも世界は美しい(TVアニメ動画)」

総合得点
77.2
感想・評価
1161
棚に入れた
6497
ランキング
641
★★★★☆ 3.8 (1161)
物語
3.7
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.9
キャラ
3.8

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ネタバレ

アニメ視聴記録置き場 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

王道ラブコメ、ただしショタ

【物語】
ややファンタジー寄りの中世を舞台にした、小国のお姫様と大国の王様のラブコメもの。半ば政略結婚のような形で結ばれた二人の心が通じ合っていく様を描いたシンプルなストーリー。
それぞれに国や家族の事情があり、歳も大きく離れてはいるがゆえのエピソードを消化しつつも、愛を育んでいくという、それだけといえばそれだけの内容。少女マンガ的で新鮮だった。

【声優】
ナレーターと思いきやババサマとして重要な役どころを担う横山智佐と、似た系統の声質ながら歌が上手で劇中やEDも卒なく歌いこなす前田玲奈の2人が印象的。声の出し方が少し90~00年代テイストだった。

【キャラ】
主人公のニケが1人で作品の5割くらいを背負っていた気がする珍しいアニメ。お転婆というか直情的というか、サッパリとして気持ちの良い性格をしていて言動を見聞きしていて好ましい。
相方のリヴィは年齢が幼い割に親を亡くしたり色々背負ってしまったりで、少し難しいキャラクターだというのは理解するが、言動がやや定まってなかった気がする。
2人とも始まりと終わりを比較すれば仲良くなってるし、成長しているんだけれど、その過程がなだらかではない感じ。

【作画】
演技とどちらが卵でどちらが鶏かはわからないが、ギャグなどの演出が古臭い部分が多かった。制作に割けるリソースがあまり無かったのかもしれない。

【音楽】
録音が悪いのかなと思える回が幾つかあった。前田さんの歌は本格的だったので、そういうのが合う場でまた歌ってみて欲しい。OPはキャッチーで好きです。


12話「帰還」
大国に帰るニケに雨送りの歌を贈るババ様。帰国後はバルドが好き放題してた後始末に終われ、リヴィに会えない日々が続くが、その切なさも愛情ゆえと大事にして、最後は白馬にまたがって会いにきたリヴィと草原で寝そべっておしまい。
綺麗な最終回だった。「強く揺さぶられた事がお前を彩る」という台詞は美しい。雨送りの時の雨が降り始めるアングルが、カメラを地面から垂直に天に向けていて新鮮だった。けれど、あれだと文字通りカメラで録ってる絵になってしまうな。
横山さんの歌声が若いのはご愛嬌。前田さんの歌のアレンジが劇中に納まりがいいように変わっていた。クレジット付き特殊OPからのいつものOPは2番を使いつつ大国に戻るまでをダイジェストで描写してて上手な演出。


11話「通り過ぎる風」
頑ななニケを前にキトラも折れて、リヴィも婆様との勝負に勝ち、ニケ母の助けもあって雨の公国で披露宴を開き、キトラと和解する辺りまで。
前田さんはモノローグでの大振りな演技をしなければいけないシーンが多くて大変そう。ニケが中心の作品だからそのまま作品のイメージに繋がるけれども、他だとどんな演技になるのか興味ある。
「喋るな」ってある種の死亡フラグ発言だよな。ニケ母がとても美人だったけど、子沢山の病弱キャラって少し不思議だよね。末娘のニケを産んだ時に体調を崩したって説明が直ぐに挟まったから感心したけれども。


10話「正しい国」
実はニケとリヴィを引き離そうという婆様の画策だったのさという話。
女系国家にありがちな軽い親父。病床に臥せってるお母様もそのうちストーリーに絡みそう。
カラオケうんたらはファンタジーの中世ノリを楽しみにしてた自分としては、ワインに泥水ぶちまけられたようなもんだけれど、あそこまでやらかしてくれるといっそ笑える気がする。
横山さんは激昂させたりすると中の人の年齢が透けてしまうな。

9話「雨の公国」
ニケに歌を教えてくれたババ様が倒れたとの手紙が届いたので、リヴィとニケは雨の公国に初めての旅行へと出かける話。
互いの理解も進んでるし、程よく愛情も深まって、ついにキスシーンにまで辿り着いた。作中どっかで一線越えてしまうんだろうか。ナンタラ条例があるから無理か。お幸せにと思えるカップルは良いものだな。
横山さんと前田さんが会話するシーンは新旧という感じがして面白い。

8話「雨やどり」
バルドさんと和解するまで。
前回ラストで激昂してた割に、リヴィは落ち着いてた。性格としてアップダウンが激しいのもあるけれど、キャラクター描写としてもシリアスとギャグの行き来が激しすぎるな。
リヴィの牢送りはおもちゃ箱行きというニケの発言が年上女房っぽくてよい。庭園の中の円形ガラスハウスはサウンドオブミュージックでも見た奴だ。どっかに元となる文化があるんだろうな。
音痴な設定はよくあるけれど、歌いすぎてヘロヘロになってる状態の歌声という演技は初めて聴いたかも。軽く笑えてよいですね。

7話「Wild waltz」
リヴィとお忍びでお祭りをめぐり、帰ってきた叔父のバルドと一悶着ある所まで。
ハンドアックス投げたり、童ピー言ったりと、パロディ要素があったりと9割ギャグで埋めておいて、最後の最後でリヴィが激おこシリアスになったのが構成の妙といえば妙か。でもまぁ、王様の嫁と姦通疑惑が出たら処刑は割と正しいな。
1週空いたとはいえアヴァンとか回想シーンとか雑だなぁw 目がハートで塗りつぶされるとかこの5年くらいお目に掛からない表現。1話のチンピラ2人が再登場で、たかられてた少年が高山みなみかと思ったら違った。女装を嫌がってた割に踊りはノリノリでしたね。音楽も良かった。

6話「Call my name」
リヴィの幼馴染で婚約者を自称する隣国の姫君がやってきてのお話。いつの間にやら2人の距離は随分と縮まってるのだな。年齢の割に大人びた振る舞いをしなければならなかったリヴィを、変わってしまったと怯えるルナと、背伸びしてて可愛い&可哀想と思えるニケの年齢の差は大きいな。
ベテランの人の出すロリっぽさだなと思ったら松岡さんだったか。釘宮系列だけれど違うし誰だろうかと思いながら見てた。しかし、同じスタジオで録ったのか怪しい録音クオリティだった。馬のSEもイマイチだったし、そっち方面がやや残念。

5話「Ring of tales(2)」
刺客から逃れるために火を消す所までは良かったのだけれど、その後の流れがどうも洗練されてない。リヴィあんなキャラと声だったっけ?というのが大きいかも。そこから先もテロップ芸が乱発されてたり、絵が止まってたりと予算か時間が足りなかったのかな。
キルラキルも真っ青なコロッセウムでのやり取りも、暗殺まで企てた後のやり取りにしては、どうもしっくり来なかった。半分に割れた指輪と虹で1つの輪になるという絵は良かったけれどね。ちょっとこれからが不安に。

4話「Ring of tales①」
血を重んじたり、儀式が必要だったり、王族に纏わるエトセトラはとても浮世離れしていてアニメに向いてるね。そこに疑問を挟まないでも良いのが歴史の強さだろうか。
"愛読"とか"負わせる"とかの言葉がやや適当なのは、原作をそのまま持ってきてるのかしら。
ニケやリビの心境が割とポンポン変化していくので、もーちょい丁寧な描写が欲しい気もするけれど、まだまだ頑張れる範疇。

3話「関白宣言」
OPで腰に手を立てて仁王立ちしてるニケが良い。
夫婦という立場が先に与えられていて、その中で関係をどう育んでいくかという作品は最近見てなかったので、良い意味でニヤニヤしながら見れている。しかし、どっちの立場にも共感する部分はないはずなのにな…
東山さんが好きなSっ気男子ってのはこういうのを指すんだろうか。

2話「雨の公女」
たった1話でここまで話を動かすかってくらい動かしてきたな。明るくて活発なニケが、冷めたリビを解きほぐすって王道パターンを、数話掛けて丁寧に描いていくのかと思ってたのにw それでも素直に面白い。
ギャグのテンポが良いのと、言動が粗暴な部分も含めてニケがやっぱり魅力的。職人さんとかが似会う蓮っ葉な声質なんだけれどね。

投稿 : 2014/07/08
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サンキュー:

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