「ピンポン(TVアニメ動画)」

総合得点
83.7
感想・評価
1634
棚に入れた
6634
ランキング
315
★★★★★ 4.1 (1634)
物語
4.3
作画
4.0
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.2

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ネタバレ

アニメ視聴記録置き場 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

湯浅と原作のガチ勝負

【物語】
映画版を10年前に見たのだけれど、綺麗さっぱり忘れていたのでストーリーを毎週楽しむことが出来た。ペコの膝の具合にハラハラしたり、負けたチャイナに切なくなったり。
漫画と違ってアニメは同じ描写を繰り返しても表現として違和感ないからなのか、ヒーローに関する子供の頃のエピソードが繰り返し差し込まれていた。それがこの作品の雰囲気作りに貢献してた。少しクドイ感じもあったけど。

【声優】
ペコののらりくらり、チャイナの実直さ、おばばと顧問の老獪さが好きだった。川澄さんはやっぱり正当派ヒロイン声だな。

【キャラ】
ペコは主人公なんだけれど常に表に出るわけでなく群像劇として仕上がってて、スマイル、チャイナ、ドラゴン、アクマと全員がドラマを持っていた。海いったり山いったり海外いったりした彼もか。

【作画】
OPの出来が異色。漫画のコマ割を意識した画面の分割演出も独特。

【音楽】
勢いのあるOPがよく動く動画にあってた。EDはEDM寄りのお洒落な感じ。

11話「血は鉄の味がする」
話としてはペコ対スマイルと後日談。だけれども、彼らの出逢った幼年期の話や、試合前の群集描写の方がメインかも。
ばばが言うように試合の勝ち負けがどうという話でもなく、「遅いよペコ」「これでもすっ飛ばしてきたんよ」という台詞がこのエピソード、もっと言えばピンポンという物語全てを凝縮したものになってる。
色塗りや中割を諦めて線画だけのピンポンシーンも独特。この作品じゃないと違和感のある演出っていっぱいあるのだろうな。「手のひらを太陽に」は2ndGIGのイメージが付いちゃってる(あっちもそんな好きではないが)のが少しね。
大人になった、というよりはペコとの試合のあとのスマイルはあんな感じに普通なんだろうな。

10話「ヒーローなのだろうが!!」
1話通してペコ対ドラゴン。
卓球という競技自体が割と反復性の強いものだから、使いまわせる部分も多いのだろうけれど作画かなり頑張ってた気がする。
楽しんでやっている人は強いというのはスポーツ漫画における鉄則みたいなものだな。中盤以降ずっと繰り返されてた陽気なBGMは賛否ありそう。今まではちょっとEDM寄りのBGMが多かったからなおさらかね。ピンポン玉や鳥の暗喩は真面目に考察したら面白そう。

9話「少し泣く」
スマイルは真田を下してそのまま決勝へ。ペコは膝の痛みを抱えながら何とか準決勝に進みドラゴンとの試合へ、という辺りまで。
タイトルの台詞はアクマのものだったか。ここの心理はちょっと掴めてない。アクマがドラゴンに抱いてた感情が解れたからなんだろうけれど、具体的に説明できる気がしない。
真田戦でスマイルが反撃に転じる場面での、上下から楕円の境界線でスマイルのコマが割り込んでくる部分が新鮮だった。相手に圧倒されるというのが視覚的に伝わる。それまでの押されてた場面は左から右に一直線でコマが動いてたのと対照的。
海王に方言の強い選手が多いのは、全国から有力選手を集めてるからなのかな。いかにもスポーツ推薦枠がありそうだし。あと、ドラゴンの回想シーンで飛んでる鳥の塗りがコマごとにバラバラだったのだけれど、それが逆に味を出していた。
誰のために卓球をするのかという問いがこのエピソードの核になってて、アクマと真田に対して異なる回答を伝えたドラゴンと、スマイルのためと直前で言いつつもヒーローだからと答えたペコの対比が面白い。

8話「ヒーロー見参」
インハイ予選の2回戦、ペコがチャイナに勝つまで。
スマイルの「おかえりヒーロー」の台詞がとても良い。チャイナは1回戦の相手にモノローグがあったりして、アニメ版だと第二の主人公くらいのポジションだな。野球の配球シミュレーターみたいなダイジェストが面白い映像だった。
マット専用シューズとか、卓球ロボの辺りは何とも言いようがないけれど、ヒーローに関するアニメオリジナルの演出は結構好き。

7話「イエス マイコーチ」
ペコは体力付けてからおばばの息子の所で練習、スマイルは1度サボってからまたバタフライジョーと練習、それに加えてのバレンタインエピソード。
なんか恋愛がらみのエピソードが多めだね。主役2人は無関係なのが独特だけど。野沢さんの「愛してるぜ」が素直にカッコイイ。嵌まり役だな。ペコの膝に関する伏線をキッチリ張ってきてるので、今後のペコ対スマイルがありそうで気になる。

6話「おまえ誰より卓球好きじゃんよ!!」
Aパートがクリスマスの群像劇、Bパートがアクマの説得からのペコ覚醒まで。
Aで一番尺が割かれてたのがチャイナかな。チームに溶け込んでるのが見てて幸せな気持ちになる。中の人は美声なんだね。
コーチの体力が持たなくなってきてて、月本を引っ張りきれなくなってきてるタイミングでのペコ復帰になるのかな。アクマとペコのやりとりが熱演と呼ぶに相応しいできだった。目の角度の描写が不思議。

5話「どこで間違えた」
討ち入りに来たアクマがスマイルに負けるまで。自分が積み重ねることが出来た努力を全て積んだと思っても、それでも天賦の才によって他人には劣るとなったら。自分には積むことが不可能なので、そこに共感できる部分は無いのだけれど、勝負事の世界に真剣に携わってる人には避けて通れない問題だし、共感できる人も多いのかもな。
スマイルがいつの間にかアグレッシブになってて、ペコは完全に堕落しきってた。ほんと主人公らしくないなw 川澄さんの声は作品的には少し可愛すぎるかな。今期よく出てる印象。

4話「絶対に負けない唯一の方法は闘わない事だ」
ペコがアクマに、チャイナがドラゴンにストレート負けして、インターハイ行きの切符を海王が独占するところまで。
勝った側には勝つまでのドラマがあって、負けた側には負けた後のドラマがあるのがスポーツものの面白い所だよね。対戦相手のドラゴンが異様なまでに歪んででかく見える構図とか、その後のコーチとの会話とか、最後のペコが凹んでる所の後ろで跳んでいく飛行機とか、チャイナの掘り下げが丁寧に感じた。声優さんの演技も含めて良いキャラでした。

3話「卓球に人生をかけるなんて気味が悪い」
2話までのOPは完成していなかったから臨時だったんだね。アニメーション表現の1つの極地みたいなOPだった。OPだけでも何十回と見れる。
Aパート冒頭の球を打つ音によるリズムがとても気持ちいいし、BGMのリズムパートとして収束していくセンスも良い。スマイルの1回戦相手だった江上のモノローグがとても味がある。3話のオチに使われるのも納得。
タイトルも秀逸だよね。ドラゴンの「才能とは求める人間のみに与えられるものではない」の台詞が指すスマイルが、卓球に人生を掛けてるチャイナに対して引いてしまう。延々と続いてた鼻歌が途切れる演出が分かりやすい。

2話「スマイルはロボット」
スタッフクレジットをその週の重要な動画の上に乗せるOPが新しい。
マンガのカット割みたいな画面演出が新鮮。コーチが口説いてる時のアコーディオンのBGMが妙にムーディだった。恋愛みたく描いてるものな
ペコとスマイルの声とキャラのマッチングが良い。「僕、先に行くよ、ペコ」の台詞は男の友情の1つの描き方に思う。
割とストーリーは飛ばし気味だけれど、違和感を覚えないのは、自分が映画を見たからなのか、それとも作品の雰囲気作りが上手いからか。

投稿 : 2014/07/06
閲覧 : 229
サンキュー:

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