蓬(Yomogi) さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
タイトルなし
一番よかったのはオープニング。
大沼監督はiPodのCMのイメージだったらしい。
ヒロインのシルエットが泡になるのが非常によかった。
また英文の装飾が効果的に使われている。
余談だか、劇場版ウテナ特報を思い出したのは自分だけ?
あと、なんといっても主題歌がメチャクチャかっこいい!
全体の音楽も美しく、サントラも聞き応えがあるだろう。
しかし音楽が出張り過ぎと感じるシーンが多く、そこが残念。
メロディラインが歌い過ぎなかんじ。
絵はシャフトらしく高いクオリティを終始維持し、キー回は力作作画を披露。
美術は新海誠のイメージを汲んだ鮮明で夢のような美麗背景で、物語に膨らみをうまく持たせていた。
相変わらずスクリーンでは輝度不足だが…。
ただCGの雲は使いすぎて浮いていた。
ピンポイントの方があの流れの早さでは効果的だろう。
あれでイノセンスのキムの館を思い出すのは自分だけ?
さて、肝心のお話は、トリプルヒロインのケータイ小説といった感じ。
個人的には千尋のみで12話でいいと思う。
千尋はそれくらいのエピソードはこなせるヒロインだと思うし、景とみやこの話からは独立している。
物語を平行させるメリットがあまりないような気がするが。
(ヒロインが増える以外)
まあ単に、寝盗った寝盗られたの昼メロより「博士の愛した数式」の方が好きというだけなんだけどね。
最後に、演出についてはかなり斬新で実験的。
斬新ゆえに全体の統一感があまりない印象をうけた。
特に7話はホラーがかったり、過剰過ぎてちょっと可笑しかったり、見た人によって解釈にばらつきがありそう。
自分はこの回で劇中劇が明かされ、多重入れ子構造のサスペンスになるのか?と勘違いした。
またみやこの電話の画面文字は本来は漫画が得意とする表現。
アニメで監督の狙い通りの効果があげられたのか疑問。
挑戦してるとは思ったけど、正直デザインとして優れているとは感じない。
デジスタで似たようなのを見た気がする。
一部消化不良だが、2期があるとのことで解消を期待。
映像美と音楽とアグレッシブな演出で、なかなか見ごたえがある作品だった。
蛇足だが、屋上での千尋が服を畳んでたのにはびっくり。
下に敷いた方が良くないか?痛いだろ?え?千尋が下とは限らない?(以下自主規制)