「おおきく振りかぶって 夏の大会編(TVアニメ動画)」

総合得点
79.2
感想・評価
958
棚に入れた
5276
ランキング
515
★★★★☆ 3.9 (958)
物語
4.1
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

蓬(Yomogi) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルなし

文句なし。今回もごちそうさまでした。

夏らしさを出すためにコントラストをはっきりと、色は彩度を高めにした絵作りで非常に爽快感溢れるつくり。
黒がはっきりしているせいか前にも増して主線も生き生きしているように感じる。

また作画は更にレベルアップ。
野球シーンの選手の動きは百聞は一見にしかず。
消音で何度も見てしまうほどナチュラルで気持ちのよい作画。
野球の仕草が丁寧に描かれていて、しかも選手ごとに特徴も違っていて本当に感心する。

また飛んでいるボールの表現に主線を使っていない物が多く見られた。
一瞬CGのようにも見えるこのボールの描き方で、球の動きに滑らかさと現実感が加わった感じがする。

オープニング音楽がまた夏らしい上昇コードの楽曲。
こういった内容とマッチしたOPを聞くとアニメ本編を見る前にテンションが上がって「ああ、これから楽しいアニメの時間がはじまるんだあ!」と幸せな気持ちになる。

もちろん本編の音楽も効果音も確実な仕事で安心。
この辺の詳細に至っては物語に集中していて覚えていないくらい。

キャラクタが魅力的なことは言わすもがななのだが、登場人物たちの会話もちょっと他に類を見ないほどレベルが高い。
野球部員同士の割と頭の悪い(笑)やりとりとか、女子生徒どうしの媚びてない日常会話とかもいいのだけれど、やはり保護者同士(おばさん同士)の会話の巧さは凄い。

一番印象に残ったのは7話の、42歳で出産した保護者のお母さんに他のお母さん方が「パワフルだわ」「尊敬しちゃう!」と感心していたシーン。
この一連の流れはアニメでは滅多にお目にかかれない会話パターン。
作者が成熟していないとこのシーンは描けないだろう。

7話は他にも三橋、阿部両家の親子の会話がありこれも唸らされるシーンに仕上がっている。
三橋くんの食い物に対する執着とか、阿部くんの母親に対する対応のおざなり感とか、まったく普通にありすぎる。

最近はキャラクタが非現実的な設定、単純な書き割りのように記号化された人物造形がある種の人気フォーマットのように出回っている。
それはそれで形式的な安心感と面白さがあるが、やはり本気で面白い物語を作ろう、となると人物造形もそれに見合った物が作られるのだな、と改めて感じた。

最後に、前回あまり好きではないといった阿部くんだが、やはり準主役だけに気になる。
今回は最終話のすね毛の印象がインパクトが大きすぎた。
精神的にまだまだ青い16歳だなあ、と安心させておいてあのふんぞり返ってすね出しているシーン。

この見ちゃいけない物を見てしまった感は過去に自分も男子部員のひげ剃りを見てしまったときに感じた、残念感、がっかり感を鮮明に思い出したなあ。
そういうとこまでリアルだわ…。

投稿 : 2014/04/13
閲覧 : 278
サンキュー:

2

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