雷撃隊 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
航空考証メチャクチャ 軍オタなめんなよ
1話冒頭、空戦シーンがなかなかよさげだったがOP主題歌の緊張感の無さ加減に嫌な予感が。そしてその予感が的中。好きな人ごめんなさい、酷評させてイタダキマス。まずキャラの区別がつきにくい。これといった特徴がなくありきたりな連中が大量発生。空軍の訓練生の物語なのはまあお約束で安心感がある。平民に扮した没落貴族の復讐劇というのもお約束で悪くない。しかし緊張感がなくガチな架空戦記なのか萌えx冒険活劇なのか匙加減が悪い。ファンタジー世界のウソ科学に魅力と説得力が無いんだよね。劣化版LAST EXILEとでもいうか。中途半端に第二次世界大戦はいっててこ
れが効果的じゃない。でも航空戦に期待して最後まで付き合った。
以下、航空映画的に突っ込んでみる。わけわからん方も多いでしょうがご容赦願いたい。まず主役機が今話題のV-22オスプレイみたいなティルトローター機だ。ゼロ戦の栄エンジンを連想させるカウルが両翼に付いている。さらに通常の着陸脚の他に着水機能まで備えたスグレモノ。でもちょっと待て!!この高性能で器用貧乏なマシンが訓練機だと!!!これにはたまげた。飛行機とヘリコプターと水上飛行艇の機能を備える機体の操縦なんざ訓練生には絶対無理だろ。しかもあのプロペラの大きさじゃあの可変翼動かせんだろ。実戦配備機は敵、味方とも
にメッサーシュミットやスピットファイアみたいな単発固定翼のレシプロ戦闘機だ。こっちの方が操縦はるかに簡単だろ。ちなみにオスプレイがよくトラブル起こすのは操縦が難しいのが一因だ。戦闘方法がこれまた驚きだ。訓練機が非武装なのはともかく後部座席から身を乗り出して連射機能の無い単発のライフルで狙撃だと!!!相対速度と反動で恐ろしく命中率低いぞ。どれだけ凄い狙撃能力だよ(笑)。あの機体の形状なら機首に機関砲積んで射撃席を前にするべきだろ。ちなみに三次元兵器の武装は固定された砲を進行方向にぶっ放すのが一番命中率が高い。宇宙戦艦ものの傑作銀河英雄伝説の艦船は船首にやたらたくさん砲門が付いてるけどあのデザインは正しいわけだ。あれは航空機と潜水艦をミックスしたデザインで理論的なのさ。あとやたらと直線的に飛行しながら狙撃するシーンが多いがこれまた変。ゼロ戦の撃墜王坂井三郎の著書「大空のサムライ」によると(表現が下品なのでご注意ください)まっすぐ撃っても小便が下に垂れるのと同じ。ちXXを上下に振ると小便がS字の放物線を描く要領で機首を一瞬下げると弾道が上を向く、とのこと。日本海軍の提督井上成美によると対空防御は一発必中主義は通用しない、弾幕射撃が必須とのこと。さらにスピットファイアとメッサーシュミットが活躍する航空映画「空軍大戦略」によると「30秒以上まっすぐ飛ぶな。的になるぞ」という台詞がある。これのスタッフ解かってないのかわざとやってるのか微妙。軍事考証のスタッフ居ないのか??それとも視聴者は素人だからと見た目優先なのか???航空ものに詳しくない人にとっては気にならないだろうけど余計な知識がある僕には???が多すぎて集中出来なかった。ちなみに最終回に登場した主人公機は九試単戦1号機に涙滴型キャノピーくっつけたような形と日本軍の試作戦闘機のカラーリングでかっこよかった。しかしあのヘリコプターもどきと純粋な戦闘機じゃロジックが全く違う。ベテランのテストパイロットでもなけりゃ双方を操るなんて不可能だろ!!すげー。 もし次があるなら固定翼機同士の戦闘になりそうなのでチェックはしてみたいがおそらく未完のまま放置になる可能性が大きいので過度な期待はよそう。