蓬(Yomogi) さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
タイトルなし
大変面白かった。
設定が複雑なのでアニメを見た後に復習が必要だったが(それでもあまり理解できない)、何となく背景が分かればそれでも十分に面白く見ることが出来た。
作画やアクションの演出など、画面も豪華で見ていて気持ちよい作品。
アクションシーンでは2011年で最もカッコいい戦闘描写だった。
作画そのものもレイアウトのセンスとスピード感ある動き、全く崩れないキャラで素晴らしい出来になっている。
それ以上に表示系の描写が上手いことここの上ない。実にSFらしい。
アクションの際に入る透過光も紫やらピンクやらカラフルながら画面にマッチしている。
信じられないくらい絵に力を入れているように感じた。
またシナリオ面でもオリジナリティのあるレベルの高さが感じられた。
キャラに巨乳美少女が大量(見分けがつかないくらい)にいたので「これは萌え系なのだろうな」と初見で思っていたのだがとんでもない。
原作者がディベートを心得ているようで、ストーリー上の弁論が実に見事。
エキセントリックな理屈の応酬で聞き応えありまくりの会話劇だった。
一番印象に残ったのは「政治家、人助ける。ホライゾンを助けて」という一言。
自分が何をすべきか迷ってしまった若き政治家正純に、政を行う者は人民を助ける義務がある、という力強い言葉だと思う。
最後になるが、加藤達也の音楽が良い。もちろん音楽の使い方も最高。
監督の小野学も含め、スタッッフが有名どころでないのであまり期待していなかったが、この作品の面白さには脱帽である。