pister さんの感想・評価
3.4
物語 : 4.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
逃亡先の理想郷
原作は知らない、アニメを見ただけでの感想なのだけど…。
こ、これは…自分はこういうアニメを探してたのかも知れない。
突っ込みどころは多いのだけど、その突っ込みどころを違和感なく納得できるように設定を妄想(考察)する…こんな楽しみ方をしながら見るにはかなり良い作品。
以下は無駄な考察披露でしかないけど、別の角度から見ればなかなか面白いよ、っていう参考程度までに。
{netabare}舞台はどこかの島、そこに漂着する者は実は別世界の住人で、元居た世界での記憶は無くなってる。
ここで気になるのは、漂着者は普通に島民として受け入れられ、漂着者自ら元の世界に戻ろうという意思は見せず、また連れ帰そうとする者は敵扱い。
これってつまり…舞台の島って逃亡者の理想郷?
すぐに似た設定で思い出したのはなのはA'sでフェイトが姉や母と穏やかに暮らした精神世界。
大抵は「こんなのはまやかしだ」「現実から逃げちゃダメだ」等々で、理想世界は否定されて終わるハズなのに、なんとこの作品はそれを是として受け入れた作品…なのではなかろうか。
元の世界での記憶が無いのも、元の世界に絶望して理想世界に逃げてきた、って考えれば、思い出したくもないので封印したってことで合点がいく。
妙にパンに拘ってるけど、これももしかして…元の世界では家族や友人を飢えで亡くした絶望から逃避してこの島にたどり着いたからでは?
もう飢えで死ぬこともない、ひと欠片のパンを巡って殺し合いをすることのない、そんな世界に行きたい、と念じてたら島に流れ着いた、みたいな。
とか考えると全編殆どがのほほんとした穏やかな日常シーンばかりなのも背筋がゾクっとくる、良い意味で。
島の生活が穏やかなら穏やかなだけ、対極の元の世界では地獄を見てきたとこになるから…。
EDが狂気じみてるのもワザと!?
うん、考えすぎだね。
けどそう考えないと「おいおい、元の世界放ったらかしでいいのか?」っていう、非常に重大な突っ込みが待ち受けるので…。{/netabare}