Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
---いつも見ていた。近いようで遠くて。何時だって届かない…
私の中で2013年の秋アニメは良作揃いでしたが、その中でもトップ争いを繰り広げていたのがこの作品でした。
P.A.WORKSさんのオリジナルアニメということ、キャラデザが柔らかで独特の雰囲気を持つキャラを生み出すブリキさんということ、後ほど公開された豪華なキャスト陣も相まって、視聴を非常に楽しみにしていた作品でした。
物語は、大きく前半と後半の2部に分かれています。
海底の村と陸でそれぞれ異なる生活が営まれていました・・・
ですが、人口の減少による海底学校の閉鎖に伴い、学生は陸の学校に通うことになりました。
前半は、そんな海底の村で生まれ育った幼馴染4人が中心に描かれています。
先島 光(さきしま ひかり)CV:花江夏樹さん
向井戸 まなか(むかいど まなか)CV:花澤香菜さん
比良平 ちさき(ひらだいら ちさき)CV:茅野愛衣さん
伊佐木 要(いさき かなめ)CV:逢坂良太さん
序盤の展開からも、もう期待せざるを得ない・・・そんな感じでした^^
陸の学校に通うようになった4人は、様々な人に触れ合います・・・
これまでは住む世界が違ったから、お互い干渉してこなかったし、する必要もなかった・・・
だからお互いの事を知らなすぎた・・・
お互い・・・もっと分かり合えるんじゃないのかな・・・
順応性の良い子供達の素直な反応・・・正にその通りだと思います。
でも、世の中そんな簡単に変わるものではありません・・・
所謂大人の事情というヤツでしょうか^^;
そのような中、海底のしおししおの村では「陸の人間と結ばれる事を禁じており、掟を犯した者は村から追放される」という禁忌を破ろうと目論んでいた人がいました。
でも、その思いは言葉以上に純粋なんです・・・
その純粋な思いに触れ・・・小さなさざなみはやがて大きな波となり、これまで動かせなかったモノが動き始めるのですが・・・そのために払った代償はあまりにも大きなものでした・・・
こうして、胸に突き刺さる大きな音と涙を残して第1部が終わります・・・
この物語の恋も十分切ないです・・・
言いたくても言えない・・・
その目は自分に向いて無い事くらい分かってる・・・
どう表現したら良いのかすら分からない・・・
でも・・・だから海の幼馴染4人はこの気持ちを物凄く大切にしています^^
足元が不安定な場所にいる・・・だけど、この自分の気持ちは自分だけのもので、ただ確かなもの・・・
4人の恋に触れているだけで胸がキュンキュンしていました・・・
このような中、第2部が始まるのですが・・・
最初にオープニングを見た時・・・思わずビックリしてしまって、不覚にも涙が溢れてしまいました^^;
登場人物の切ない気持ちが丁寧な歌詞と優しい曲調の中で見事に表現されているのです・・・
皆んなが抱える「切ない恋の物語」の先を考えたら・・・堪りませんでした^^
第2部で頑張るのは、陸の世界の潮留 美海(しおどめ みうな)ちゃんと、久沼 さゆちゃんの2人です。
2人の一生懸命の頑張りには・・・もうただ涙する事しかできませんでした(//∇//)
もちろん、第1部から登場する木原 紡(きはら つむぐ)も頑張るのですが・・・
終盤直前に来て、その一線は超えて欲しくない・・・もっと大切にして欲しかった・・・という出来事が次々と起こるのです^^;
一番ガッカリしたのが紡の自意識過剰っぷりです・・・海と陸の隔たりを突き付けられた気がしました・・・
それも一番そういう事をして欲しくないと思っていた人に対する言動だっただけに正直見ていられませんでしたし、どう頑張っても紡は好きになれるキャラではありませんでした・・・^^;
だって・・・好きでこうなった訳じゃない・・・できるなら私だって・・・今ここに居ちゃいけないことくらい分かってる・・・ホンの少し隙間を埋めてくれた事も分かっている・・・海で育んできた時間とは違うのに・・・
そんなアンフェアな展開に胸を痛める彼女・・・とても素敵だったと思います。
そして、待望の最終回・・・だったのですが・・・^^;
でも、それらを除くととても良い作品なのです・・・であるが故に残念です。
途中まではお気に入りの棚行きが決定していた作品なのですが・・・^^;