Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「キルカ、キラレルカ」
この作品はオリジナルだったのですね・・・全然知りませんでした^^;
3DCGを駆使して作画のレベルを競うように上げていている中、決して綺麗ではありませんが、何とも懐かしい作画のタッチ・・・私のこの作品の第1印象です^^;
でも、この作画であるが故に圧倒的なまでの躍動感と、一番主張したいモノがしっかりクローズアップされている上、画面全体から動きを感じる事ができたのだと思います^^
この作品の主人公は女子高生の纏 流子(まとい りゅうこ)。彼女は父親の形見である巨大な片太刀バサミを手に父の死の謎を解明すべく、本能寺学園に転校してきます。
その本能寺学園は、生徒会長の鬼龍院 皐月(きりゅういん さつき)が、着用する人間に特殊な能力を与える「極制服」と呼ばれる制服で学園を支配していました。
そこで、流子は巨大な片太刀バサミの対を皐月が知っている事を突き止め、彼女から情報を聞き出そうとするのですが、一戦交える事になってしまいます。
ですが、この人智を超える能力を与える極制服には流子も歯が立たず、自宅に逃げ戻ったとき・・・黒い喋るセーラー服「鮮血」と運命的な出会いを果たすのです^^;
極制服に対抗できる鮮血を得た流子は、皐月に刃を向けるために再度立ち上がり・・・物語が動いていきます^^;
全24話のこの作品ですが、まさか宇宙規模にまで話が広がっていくとは・・・
展開が全く読めなかった作品の一つです^^;
この作品を通して終始感じる事ができるのは、流子を周りで支える満艦飾 マコと鮮血の存在です。
目の前で起きる事実、課せられた運命、身体だけではなく意志まで翻弄される流子は、何度も進む道を誤ろうとします・・・
でもそんな時の優しく、時に厳しいマコと鮮血に、流子は何度救われたことか・・・^^
返したくても返しきれないくらいの思いをたくさん受け取った流子です。
「借りた恩義はしっかり返させて貰う・・・」
そんな性分の流子であえるが故に、ラストの流子と鮮血のやり取りは、あまりにも衝撃的過ぎて・・・ただ涙する事しかできませんでした^^;
最初は鮮血の事を破廉恥なセーラー服だなぁ・・・としか思えませんでしたが、回を重ねる毎にどんどんしっくりきて・・・終盤には鮮血以外を着ている流子に違和感を覚える程でした^^;
もう一人・・・鬼龍院 皐月と生徒会四天王も大きな存在でした^^
特に皐月さま・・・最初は「何て高慢な態度ばかり取るんだろ・・・」とばかり思っていましたが、彼女の印象は回を重ねる毎に向上していきました・・・
「壊惨総戦挙」とか「三都制圧襲学旅行」など、一昔前の「愛羅武勇」的なネーミングセンスってどうなの・・・?
などと思いながら見ていたこれらのイベントも、次の一手を詰むための皐月さまによって巧妙に仕組まれた作戦だったとしたら・・・皐月さまは立派な策士だったのですね^^
物語が核心に近づくにつれ、彼女の魅力は増幅していきました^^
そして、皐月さまに付き従う生徒会四天王の皆さん・・・熱い思いと忠義には感服しました^^;
何度でも立ち上がり、義を尽くそうとするその志しは素晴らしかったと思います^^
時代に逆光したかのような作画を敬遠してしまうと、この作品の魅力に触れる事ができません。
私も最初は作画に違和感があったのは事実ですが、作画は序盤で慣れてしまい直ぐに気にならなくなりましたし、最後まで視聴して登場人物の格好良さを満喫した作品でした^^