くし さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
いつでも帰ってくるのを 待ってる…。
この物語は主人公が高校時代と大学時代の境で記憶を無くしてしまい、新たな記憶から始まる大学生活。そして恋の始まり。そして偶然に出会う、記憶は無いが高校時代の恋愛のかけらとの絡み合いから発展するラブストーリー。
流れはコメディータッチで、登場人物も個性的で楽しい。サークルを中心とした皆思いやり溢れる温かい物語だ。
また、青春時代を駆け抜ける周りの人達の恋愛劇も、だれもが懐かしくて、ちょっと切なくて、大人になり始めた頃の恋の模様も楽しめる。
問題は主人公が高校までの記憶を無くしているのだが、視聴者の思惑通り記憶の断片が甦る瞬間が微妙だが登場する。しかし記憶が戻った時、現在の生活の記憶と入れ替わって今を忘れてしまうのだ。
今の大学時代そのものの生活も友達も記憶から消え、高校までの記憶と置き換わる。以前の記憶にある恋愛と今現在の恋愛が交差するのでは無く入れ替わるから、対象の人間関係は切ないが、相手を思いやる気持ちに感激し胸が痛くなる。
いつでも帰ってくるのを 待ってる…。
これはずばり女性的な答えなのか。過去の恋愛と現在の恋愛。時限が違う世界で本当に待ってるって、どう考えても両方が報われる事が無いだろう。
もし自分だったら…と色々考えさせられる。そして、みんな恋にあぶれる事なく、なんとか皆幸せになってほしいものだ。
それにしても女心は秋の空というが、ちょっと話の進行が強引だろ!と何度が思ってしまったが、加賀香子の心情の変化には何度も振り回された。そこに少し違和感も残るが、恋愛もの好きにはすっごくお勧めできる作品には間違いありません!なかなか楽しめました。