「キルラキル(TVアニメ動画)」

総合得点
86.7
感想・評価
2478
棚に入れた
12851
ランキング
188
★★★★☆ 4.0 (2478)
物語
3.9
作画
4.0
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.1

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takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

キーワードから本作を振り返る

おそらくこの作品のレビューを見渡したときに
集中的に使われているであろうキーワードがあります。
1つは「グレンラガン」でしょう。
本作は「天元突破グレンラガン」を制作した主要スタッフが
新しい製作会社を立ち上げて作られた作品なので当然と言えば当然ですね。

で、「グレンラガン」と言えば
「熱い」「熱血」「怒涛の展開」「王道」というようなキーワードが挙げられ、
当然の如くそれらのキーワードは本作にもそのまま当てはまるわけです。

「王道」=「先の展開が読みやすい」ってことになるのですが、
確かに視聴後に全24話の本作を振り返ると
「如何にもな王道展開だったな」という感想になりますが、
各話ごとで言えば「おお、ここでそうくるか」なんて思う展開もしばしばありました。
正直途中結構ダレましたが、
視聴者をなるべく飽きさせないようにということは
かなり意識して作られていたと思います。
例えば総集編が1回ありましたが、
これは他の作品にはなかなか見られないような工夫が凝らされていた総集編でした。
それに満艦飾マコや針目縫などのキャラはトリックスター的な役割で
上手く場をかき回していたと思いますしね。

「熱い」というキーワードに関して言えば、
これは「グレンラガン」にも言えることですが、
あまりの熱さに観ていて疲れてしまうなんて意見もあると思います。
私の友人内でも「グレンラガン」の評価は分かれるのですが、
ハマったという人は私を含めて少々血の気が多いという傾向がありますw
もっともこれは何の根拠もないただの与太話と思ってもらって結構ですw
ひょっとしたら本作にもそれは言えることかもしれません。何の根拠もないけどw

「グレンラガン」もハマらず、
本作にもあまりハマらなかったという友人と話す機会があったのですが、
「まず、本作が駄作というのはありえない。間違いなくよく作られた作品だった。」
これはお互いに意見が一致しました。
「では、名作だったのか?」というと友人は首を傾げたのですが、
実は私もその立場です。要するに友人と完全に意見が一致したわけです。
何が足らなかったのかということを一言で言うのであれば
「グレンラガンにはない本作にしかない目新しい何かが欲しかった」ってところですかね。
カタルシスという点でも完全燃焼一歩手前というのが偽らざる私の本音です。


さて、本作には「グレンラガン」というキーワードの他に
もう1つ重要なキーワードが存在します。それは「昭和」です。

漂う昭和臭というやつですが、
喋るセーラー服「鮮血」なんて「ど根性ガエル」を彷彿とさせるなんて
今更言うまでもないことですが、それ以外にも
満艦飾一家のドタバタなやり取りなんかもそうですし、
作画やOP、EDからも70~80年代の昭和臭が漂っています。

でも実はこれって本作に限ったことではないんですよね。
私は本作と同時期に放送していた「ガンダムビルドファイターズ」を視聴していましたが、
この作品からも昭和の臭いを感じました。他にもそう感じた作品はいくつかあります。
「昭和テイスト」は今後のアニメ界における
ある種のトレンドになるかもしれないということは
去年からうすうす感じてはいました(ただの勘違いかもしれませんけど)

ではなぜ今「昭和テイスト」を取り入れるのか?
その答えは単純明快で、
当時少年時代を過ごした世代が現在のアニメ視聴者層を結構な割合で占めているからでしょう。
(製作陣の中枢を担うスッタフがその世代という見方もできますが、今回それは無視しますw)

アニメは子供が観るものなんていうのはもはや一昔前の話であって、
現在では私を含め、いい歳した大人がアニメを観ているわけです。

なぜかと言えば少年時代にアニメを観てきているので
アニメに対して不当な偏見を抱きにくいというのもありますが、
ネット環境が整備されたことやそれに付随するサービスやコンテンツの充実、
さらにはモバイル端末や録画機器の発達等理由を挙げればキリがないです。
何より時間に拘束されない手軽さが大きいです。
映画なら2時間、ドラマなら1時間ですが、アニメだと1話30分で済むわけです。
(CMやOP、EDを飛ばせば約20分です)

これらは未だにアニメから卒業できない言い訳の羅列でもあるわけですけどねw

だいぶ本題から話が逸れましたが、
つまり大人には心地よい懐古を、若い人たちには古いけど新しいという刺激を
というのが狙いだと思います。ファッションでもよくあることですね。
私はこの現象を勝手に「昭和リバイバル」と呼んでいますが、
そういう視点で現在放送中の2014年春アニメを観てみるというのも
おもしろいと思います。

投稿 : 2014/04/08
閲覧 : 455
サンキュー:

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