退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.5
作画 : 3.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
あえて言う、この作品は卑怯だ。だが素晴らしい。
アニメ、原作脚本共 オリジナル
私は泣けるアニメとか成長物語はあまり好きではない。
何故なら、自分も成長し歳を取ってくると深い感情が鈍化し、若い時の研ぎ澄まされた(どちらかというと感情に支配された)感覚が段々と鈍化して、アニメでよくある学園物や、成長物がチャラチャラした底の浅い物に見えてしまうからだろう。
人間は成長するからこそ、誰が見ても面白い作品を作るのはクリエーターの方々も大変だと思う。
そういう時、この作品が一つの道筋を示したのではないかと思う。
誰が見ても感情移入出来るシナリオで一番多いのは恋愛物であるのは間違いない
その次が人の死
後は子供の成長(これは主婦層や社会人)に心を揺さぶられるだろう。
しかし、恋、死、誕生、成長はあらゆる文学やアニメ、映画でやりつくされた感がある。
この作品は、幼児期~思春期の群像物語が加わる。
誰でも幼児期の純心であった頃を忘れないし思い返すであろう。これは年代を越えた感情要素の一つである。
幼児期~思春期の感情、成長を真面目に向き合った作品は極めて少ない。
そこをきちんと作品にした物は更に少ないだろう。
上記で示した様に、この作品には年代を越えた感情を揺さぶる要素がテンコ盛りなのだ。
だからあえて言う。この作品は卑怯で上質なのだと
そして大手と呼ばれるアニメ会社に言いたい。
ラノベ原作ばかり作らないでシナリオをきちんと作れと…
アニメカテゴリーを越えて面白い、感動する作品を作るのはまずそこからだと思う