plm さんの感想・評価

2.4
物語 : 1.0 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態：観終わった

語り継がれて欲しい伝説級レベルの作品

とりあえず、継続含め今期32本観た中で断然ワースト１位に輝いたのがこれでした。
でも今期はどれも楽しめたのが多くて、これも見方によっては楽しめるっちゃ楽しめるんですよね。

なんというか、この作品は"話の流れや心情の論理が支離滅裂"なタイプのアニメです。
けれどそれが「何か理想はあるんだけどそこに一歩及んでない」ってレベルじゃなく、
「描こうとしてる"何か"もわからないし、その描き方も生半可」という別格なレベルの印象。

もうここまでくると、つまらないというレベルを越えて笑いに可能性を見出せるようになってきます。
つつけばいくらでもおかしな点が浮かんでくるし、突っ込み所満載なのでほんと実況向きに思うし、
それだけにこういう部分がおかしく感じる、こういう描写は意味が分からない、とか
レビュワーにとってもどのような教訓を得るか、突っ込みができるか、やり放題。

自分の場合は、１話時点で蜂使いの男が自爆してグワアアアってなったあたりで笑いが込み上げ、
もうこれはギャグ路線で見るものなんだなと思ってずっと観ていたので、
あえてここがおかしいとか取り上げる気がなくなってしまったんですけども。
笑い所としてなら、このアニメの車の扱い方（車が登場するシーン）は秀逸だと思います。
車ワープや車で押されて吸い込まれてくとこは絶対笑い取りにきてると思いました。

強いて批判するとしたら、物語中にわけのわからない展開になったときに、
主役視点の人物に「なんだよこれ、わけわかんねえよ！」って言わせちゃうのが嫌いですね。
それって何か「ここは意味のわからないシーンなんですよ」と作者が代弁しているようで、
理解させる気のないシーンってことになるので、すごく無意味なシーンに感じてくるんですよね。

物語とかキャラクターって、観ている人に何かを理解させるために進行してほしいものなので、
意味の解らない謎の伏線シーンだとしても、何かを示唆するような要素がないと心が動かないです。
まぁこの作品の場合はもはや本当にそうとしか言えない状態の駄目押しの一撃でしたけども……。

タイトルはシンプルでいいよね、ラノベ原作なのに。その割に妙に惹かれる。
このタイトルでハリポタとかスターウォーズみたいな実写＋CG映画だったらそれはそれで面白そうな。
武器のデザインとか詠唱のセンスとかは中二心くすぐられていい感じですし、
くるみの話とかイイハナシダナーと感じないこともないんですけども。
あと、久々に岡本サンの純粋げな狂気ボイスが聞けるのも良い点です。
けど中二ノリや話を真面目に観ようとしても退屈なので、素直に楽しむのは不可能に近い作品でしょう。