みのさん さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
久しぶりのこの感覚,こんな風に素敵な恋がしたいですね(笑)
個人的満足度:S
再視聴、再レビュー(後半少し改変)
久しぶりに観終わったあとにじ~んと大きな余韻が残る作品でした。
まずこの作品の一番の武器はなんと言ってもキャラだと思います。
キャラの評価は私の中でなんとなく二種類あります。
一つはカッコいいセリフ回しやツンデレなどの属性が際立っている、仕草が可愛いなどのタイプ。(他作品では化物語やけいおん等がこれにあたるかな)
もう一つのタイプはとにかく細かく丁寧に心理描写をして思わず感情移入してしまうものです。
この作品は後者で、海神様の伝説と「おふねひき」という儀式を背景に少年、少女たちの恋物語を描いていますが、そんな中で好きな相手や大切な人、友達への交差する複雑な想いをハッキリと描いています。
よく「本番は2クール目から」という声を耳にしますが、それも序盤からの丁寧な心理描写あってのものだと思います。
特に再視聴の今回はよけいにそれぞれの表情や間などから色々想像できてグッと深いものに感じました。
あとは演出でもたくさん好きなところはあります。
それを含めて好きなシーンの紹介です。
キャラの評価にも勿論、物語のネタバレにも繋がるので以下注意を‥
あとちょいと長いですが、共感して頂ける人がいればうれしいです(笑)
{netabare}
@要とさゆの二人について
幼き頃に恋したさゆが待ちわびた要との5年越しの再開のあの道路を挟んで、車が通過する場面。最初は要にキョトンとされて傷ついて、次は頭を5年前のように撫でられて嬉しくて‥素敵なシーン。
さらにさゆの告白のシーンはその再開の部分に被らせて、線路を挟み、列車が通過する場面。さゆの必死の告白、そしてクールに見えるけど、実はみんなと同じように悩み苦しむ要の「待っていてくれた人がいた」と言う姿、感動です。 そしてあの道路の再会も線路の告白もあの二人の絶妙な距離がいいですね{/netabare}
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@また要×さゆの話
紡とちさきが部屋で話していて、それを部屋の外から悲しそうに隠れて聞く要。そしてそんな要の姿を陰から見ているさゆ。そんな位置関係で見せた演出が憎い(笑)切なさ倍増です。 {/netabare}
{netabare}
@お次はまなかの目覚めのシーン。
まなかに注目を集めてやっと目を覚ました!という感じにするのではなく、光と美海の言い争いでカメラもまなかに向いていない時に突然まなかの台詞。しかもその台詞も第一声のものとしては的外れなもの。観ていても不意を突かれて好きな場面。普通に見せるよりはずっとインパクトを残す演出となりました
{/netabare}
{netabare}
@5年振りのちさきと光の再会シーン。
光が目覚めたことを聞いたちさきは仲良し4人組の中で自分だけが皆を置いて変わってしまったと悩んでいた中での突然の意図せぬ再会。
ですがそこで光はちさきに「お前は全然変わってないのな!」と笑顔で言い切った。そんな言葉にちさきは思わず涙。
ああ、さすが主人公だなって思いましたねw
{/netabare}
{netabare}
他にも好きな部分はたくさんありますがこの辺で‥
この作品はアニメだからこそ最大限に活かせる時間軸を変えての物語の展開を上手く使っていたなという印象。
歳が離れていて輪に入れないと引け目を感じていた美海とさゆの二人も冬眠の影響から光たちと同い年になり現実味を帯びた恋に向かう姿勢も素敵でしたし、逆に時が経ったからこそ悩むことになったちさきも素敵、みんな素敵でした(笑)
{/netabare}
@この作品は音楽も作品の雰囲気を表す素敵な曲でした。
とくに2クール目のOP「ebb and flow」は実質2クール目の主人公の美海の台詞も入っていて切ない気持ちになると同時に視聴への気持ちを煽ってくれました。
@唯一、しっくりこなかった点。
それは海神さま、おじょしさまを巡るくだりとエナについて。
物語には重要で必要ですし、悪いとは思わなかったが、個人的にもう少し上手い設定にして欲しかった(具体的な案等はないので勝手な話ですが‥)
長くて、まとまりのないレビューとなってしまいましたが
とりあえず登場人物たちの気持ちを考えながらの視聴をぜひオススメしたい作品です。