シス子 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
Disclosure
原作は既読で視聴
ライトノベル原作の農業系ラブコメです
農業のアニメというと
最近観たのは「銀の匙」ですが
あちらは主に「畜産・酪農」(お肉とか卵とか牛乳など)
こちらは主に「野菜・果実」
ちょっと「畜産」
ほんのちょっと「稲作」
チラっと「林業」って感じ
(原作は畜産ネタや林業ネタもいっぱい出てきます)
舞台は岐阜県立「田茂農林高等学校(たものうりんこうとうがっこう)」という農業高校
おおまかな内容は
あらすじを読んでいただくことにして・・・
ちなみに
モデルとなった学校は
「岐阜県立加茂農林高等学校」という実際にある農林高校だそうです
ジャンルは
ギャグやパロディ
下ネタやバトルやファンタジー^^
あと
ホラーや妖怪モノなんかも^^
いろいろ詰め込みつつも
主軸はあくまで
農業・・・
大事な部分はちゃんと押さえられてます
農業がメインと書きましたが
主に出てくるお話は
農作業なんかの
農作物を作るといったものより
{netabare}農業って何?(byりんごちゃん){/netabare}とか
{netabare}やり方次第じゃ農業でボロ儲けできるぜぇ~大将ぉw(byマネー金上){/netabare}とか
{netabare}さっさと○○○○をお顔にぶっ□けなさぁ~いw(byバイオ鈴木){/netabare}とか
{netabare}何を悩んでるんだ耕作!!オレの×××を△△△れ!!(byイケメンメガネ男子のけいくん){/netabare}とか
{netabare}コーたぁ~ん♡私の□っ□□&%$#やらぁ?(byみのりん){/netabare}
等々
広義としての農業
いろいろと勉強になります!
ただ・・・
やはりというべきなのか
ライトノベルの宿命とも言うべきか
大量のギャグやパロディーネタと
酷いときには
{netabare}一話分の8割位を
某アラフォー女教師の暴走ネタに割いてしまうような構成{/netabare}では
なかなか
まじめな話題に深く踏み込めていないのも事実
原作を読んでいる段階で既にそう感じていたのですが
アニメ作品ではさらに厳しくなってました
とはいうものの
そんな数少ない真面目な農業のお話のほとんどが
とても
タイムリーで的を得たものばかり
今回は
そんな真面目な農業のことについて書いてみようと思います
他のレビュアー様のような“面白いレビュー”というわけにはいきせんが
興味のある方は目を通していただければ幸いです
以下
私のこの作品に対する想いを・・・(っていうかかなりズレた内容ですが^^!)
{netabare}農業に関する話題についていえば
特に終盤にかけての
農作物の生産やマーケティングのお話(けいくんがモメるお話)や
最終話の農家・農村の後継者不足の問題のお話なんかは
一般の方にも分かりやすいテーマで良かったのですが
私が一番興味をそそられたのは
りんごちゃんがみんなに“ある場所”に連れて行ってもらって
はじめてその存在を知った
「死んだ土」のお話
いわゆる
「連作障害」の問題です
連作障害とは
同じ畑で同じ作物を作り続けることによって
その作物を餌にする害虫や病気の元になる菌がその畑に集まってくる
害虫や病気が増えれば大量の農薬を撒く
さらに収量を増やそうと化学肥料までも大量に撒く
結果
その畑の栄養バランスや生態系が崩れ作物が育てられなくなるというもの
そんな
連作障害によって死んだ畑をこうさくくんたちが先輩達から引継ぎ
7年かけてようやく収穫できるまでに生まれ変わらせることができた
アイドル活動によるストレスのせいで
「笑顔」を失ったりんごちゃんが
自分もこの畑の土みたいに生まれ変われるかも・・・
って
まあそこそこ
感動するシーンなのですが^^
(以下作品から少し離れた内容です)
{netabare}それはさておき
ここから先は
アニメにはない原作のみで触れられたお話
じゃ
なんで連作障害になるまで
同じ畑で同じ作物を作り続けてしまったのか
その主な原因は
お金・・・
もっと詳しく書くなら
「補助金」という仕組みが根底にあるのです
「補助金」制度って
原作では
「『野菜生産出荷安定法』に基づいて制定された『指定産地制度』は
ある野菜の産地に指定されると補助金が支給される代わりに毎年その野菜を一定量出荷しなければならないという制度」
とイケメンメガネ男子のけいくんが分かりやすく説明しています
なるほど
説得力があります
自然を相手に不安定な農家の収入を補完するという趣旨は
とても理にかなっていると思うし
反面
「補助金」の支給を受けるために
同じ畑で同じ作物を作らなければいけないという状況もまたしかりです
とまあ
原作での「補助金」制度の説明についてはここまでなのですが
この「補助金」制度そのものについても矛盾があるということを
私なりに
ほんのちょっと書かせていただきたいと思います
興味がなければ流していただいても問題ありません
{netabare}ここからは
某団体の“御担当者”さまからの
ごくありふれた情報に基づくものです
それほど危険性はありません^^
{netabare}補助金制度のもととなる「野菜生産出荷安定法」って
調べてみたら
施行が昭和41年だそうで
(当然私はまだ生まれてませんよ^^)
そのころはまだ専業農家の占める割合も多く
また
農家といえば「弱者」というイメージがまだ“強い”時代
農家が一定の収入を確保できるかどうかはそれこそ死活問題だったのです
でも今日においては
兼業農家の割合が大多数を占め
(っていうか農家の数が減ってるので戸数は減少している)
農作業そのものからくる負担については
技術の向上により週末などの休日限定でもこなせるほど改善されています
(実際は作物によって大きく異なります)
しかも
ほとんどの農家が本業の農業より
会社勤めなどの副業収入のほうが主な収入となってきています
(そもそもどちらが本業かなんていう基準がない)
そろそろ
時代の流れというものを読み取って
制度や法律を大幅に見直す時期に来ているのではないのでしょうか?
そして
本来「補助金」って
農家の収入を安定させるのが目的であって
決して
“収入プラスαの粗収入的なものではない”ということ
なのに
実際には
“ごく一部の農家”には“必要以上の補助金”が支給されているのです
規制緩和などの時代の流れについていけず
穴だらけの状態の法制度
前述した産地指定制度なんかはまさにそれです
制度の説明では
毎年一定量の出荷となってますが
その一定量の基となる数字が結構いい加減です
過去数年間の実績に基づいて割り出されるはずの収量基準も
実際には
過去の実績がJAや自治体によって補正(あえて改竄とは言わない)されていたり
農家の都合で一方的に指定作物以外の品目が作付けされ
作付け面積が変わっていても
そのままスルーされて変更申告がされなかったり
そのため
産地によって“補助金の支払基準額”に格差が出てきたり
酷いところでは
そんなことが日常茶飯事的に行われていたりと
まあ
上記の類が法的にグレーなのかブラックなのか
はたまた
不可抗力なのか確信犯的なものなのか
っていうか
この話がそもそも事実なのか(笑)・・・は置いておいて
ひとついえることは
{netabare}補助金って半分くらい
「税金」なんですよ・・・
(ちなみに残り半分は農家やJAからの出資){/netabare}
{netabare}そこんとこ
ちゃんと理解してね~
お偉いおじさん方^^{/netabare}
って
あ~ヤバイヤバイ
また酔った勢いで変なこと書いてしまった~(棒読み){/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}
というわけで
この作品
本来のテーマである「農業」の部分も注目して
観てみてください~^^
{netabare}投稿日:2014年4月1日{/netabare}