みゃあ さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
優良のエンターテイメント
原作 笹本祐一 「ミニスカ宇宙海賊」
原作未読
小松未可子
松岡禎丞
金元寿子
内田真礼
安野希世乃
巽悠衣子
三森すずこ
赤﨑千夏
高森奈津美
佐藤聡美
西明日香
茅野愛衣
白凰女学院のヨット部のメンバーは、大体デビューから3,4年目の声優さんたちが多かったようです。声を入れたのは半年から1年前なんだろうと思うと、この頃はまだ初々しかったかもしれません。ヨット部のシーンはなんか賑やかだったなあ。
その後も活躍が続いており、この面々は強かった。
さて本題
ピンクを基調としたビジュアルやモーレツといったタイトルやOPでももクロの歌にビックリするけど、中身はというととても良質のスペースオペラエンターテイメントでした。
いざとなりゃドンパチもするけど、我が身の命があっての物種よ!
逃げるも海賊。やるのは相手の生命線をしっかり手中に収めてから!
ということで、このアニメはドンパチの前の電子戦をしっかり描きます。これが滅法面白い。宇宙には宇宙のルールがあるんですねえ。
ただの女子高生だった加藤茉莉香が父が亡くなり、後継ぎとして宇宙海賊弁天丸の船長となる決断をするまでを5話もかけて描きます。この決断までをじっくり丁寧に描いたことで、後の成長が良く見えてくる構成になっているのですね。とても感心させられました。
その後も海賊デビューだったり、黄金の幽霊船だったり、笑いあり緊張感ありの面白いエピソードが続きます。
私がこの作品を好きなのは26話で加藤茉莉香という少女の人間的成長をしっかり描いているから。
普通に高校生をしてたのに親の跡を継ぐ決心をし、人に頼り、見守られ、手助けされてたお飾り船長が己の決断でみんなを率いる船長と、いや船長の中の船長となり、人として対等に渡り合えるようになるまでをいくつかのエピソードに分けつつ見せてくれるから。
それらを顔をしかめて語るのではなく見ているこちらが楽しみながら見られるように作られているから。
これに関してはシリーズ構成しつつ脚本も書いたりと佐藤竜雄監督が一貫してたのが良かったと思う。
音楽は シンフォギアで原作、音楽担当のElements Garden の上松さん、同じく Elements Garden の藤田さん、藤間さんらが作っていて各シーンを支えていきます。
とても良い曲だと思います。
作画に関しては結構崩れたところがあり、裏返ってたり、そこにいちゃいけないものがいたりということでマイナス☆1つ。
当時は製作側がほとんど宣伝をしないせいで知名度もそこまで上がらなかったし、何よりあのキービジュアルで初回からしばらくは大きく盛り上がりもないため、最初は褒める声も少なかったのです。それでも放送ごとに評価が上がっていって良い評価を得た作品。
また、見終わって悪く言う人が少ないのも特徴でした。※ 過去2回のニコ生一挙放送では1の評価も高かったが、実は低評価が恐ろしく少ない(3+4+5で1%いかなかった)のもこの作品を表している。、劇場版公開後のツィートでも悪く言う声は殆ど見なかった。
そう、多くの人に受け入れられやすいアニメなんですね。
ただ、白黒テレビの時代からアニメを見てきた私が心から人に勧めることができる作品であります。
※最初の投稿時(2016年)のニコ生一挙、その後も一挙放送をしていて、高評価は変わらなかった。みんなで見ると楽しいアニメなので、ニコ生一挙で見る機会があったら一緒に盛り上がろう。