きゃのぴ～ さんの感想・評価

4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

理想の世界・・・人は神の代理が出来るのか

《人の名前を書き込めば殺せるノート・・・そんな物があれば貴方はどうしますか？》
この世の中は不条理で満ち溢れてる。
家庭を持ち小さな幸せを見つけ慎ましく生きている人が、ある日突然暴漢に襲われ生活を破壊される。

真面目に働き日々一所懸命働いても生活が楽にならない人がいる一方で安易に悪事に手を染め人を騙し、或いは盗んで捕まらず面白楽しく生きている人もいる。

人を殺したり、重大な過失が合っても高い弁護料を払って罪を免れる金持ちもいる。
もっと大きく個人ではなく組織、更に大きく国、規模が大きくなれば人を迫害しようが悪事を働こうが誰もそれを裁けはしない。

そんな時
《人の名前を書き込めば殺せるノート・・・そんな物があれば貴方はどうしますか？》
普通の人なら仮に使ったとしても、自分の極身近にいる邪魔者に対して使うだけでしょう。
しかし主人公　夜神　月《ライト》は違った
純朴な気持ちから悪人を裁き世の中を変え、真面目で心の優しい善良な人だけの世界に変えようと決心し、やがて《キラ》と呼ばれる存在になる。
一方《キラ》の行為はただの犯罪だとして警察そして世界最高峰の探偵《Ｌ》が《キラ》を捕まえようと動き出す。

ストーリーは《ライト》と《Ｌ》天才同士の相手を出し抜き、《殺す＝捕まえる》の推理、頭脳の駆け引きで展開されていく。

アニメのストーリーは実際に見て貰うとして、

夜神　月は悪なのだろうか？

私の個人的見解ですが、法に沿わず個人の判断、倫理基準のみで人を殺すのは危うい、直接手を下さず姿も知らない人に法の裁きの番人を任せれるほど人は他人を信用出来ないし間違いを起こさない聖人君子などはいやしない。
いや、仮に居たとしても未来永劫その人は生き続けれないし生きれたとしても、判断、倫理基準が途中で変わってくるかもしれない。
現に《ライト》も物語の終わり頃には性格自体が変わってきている。
その様な時に民衆が異を唱えられない体制よりは、不完全な法でも民衆が異を唱えられる体制の方が、まだマシな気がする。

死神リューク曰くデスノートを使った代償をしいて言うなら
「そのノートを使った人間にしか訪れない苦悩や恐怖」と言っている。
人の精神はそんなに強くない、人を殺しつづけるような事をすれば自分でも気付かない内に徐々に自身の精神が蝕まれてくるのでは無いだろうか？