ソラ さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
タダバンリは直ちに精神医療センターに行くように
記憶喪失前と記憶喪失後で人格が分かれるという、記憶障害と解離性同一性障害との二段構えなサイコ系ラブコメ。
書き手としても基本は恋愛ものが軸で話を進めたくて、サイコパシーな恋愛ものを盛り上げる為の道具として扱っていただけなんでしょうね。
最近ゴールデンタイムに限らず記憶喪失ネタ多いなと思いながら見てるけど、確かに物語を起伏させるには都合がいいんだよね。記憶を失う、という困難をつくり、記憶喪失なのに何故か覚えているだとか、記憶が戻って感無量、みたいな愛のパワー的な見えないものを感じさせるっていうのは恋愛ものとしては常套手段だからなぁ。
ゴールデンタイムで明らかに設定堕ちしてる記憶喪失なんて古典的なサイコパシーネタを仕込んで話の印象づけや起伏づくりに苦労しているところを見ると、ファンタジーを含まない人物描写だけの恋愛ものとして勝負した同作者のとらドラってすげぇなと。多角関係の恋愛もので不特定多数の視聴者を満足させるって難しいことだと常々思う。人物描写を扱うとなると視聴者の感情移入や共感ができる尺度の範囲ってのは限られているので扱うのが難しい。
あ、あとこれ見てるとなんだか他人の飲み会を端からシラフで眺めているような気分になります。
かなりのキチガイオーラ出しているように捉えてしまっている。
例えば親しい知人とか友人の範囲なら、
『おまえw相変わらずキチガイやなwwwwwww』
とか感じるだろうけど、そこまでどっぷりと感情移入はできない自分がここにいるわけですよ。
文章とその場の空気や間で笑いに演出しているのも大多数なんだけど、実際のところ、現実で起きる笑いってこういうのも多いんじゃないかと思う。逆にフィクション上での多くコメディーってのは視聴者がいること前提として、共感性のある笑いに仕上げようとしている印象が強くてたまに滑稽に思えるので、そういう意味ではけっこう新鮮に見てしまっているかも。
あ、変顔とかけっこうインパクトあったなぁ。