がーすけ さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
目の前の現実
題名の通り地震を扱ったアニメです。
綿密にリサーチし、リアリティを追求したということをうたっていたので、心構えをしてから見始めました。
お台場を訪れていた、中学一年生の姉と、小学三年生の弟が巨大地震に遭遇する所から始まります。
両親との再会を目指し、様々な出来事に会いながらも人の助けを得て、困惑しながらも前に進む姿、心の内を描いた作品です。
とある人が言っていたことを思い出しました。
その言葉の一部分を借りて、このアニメに当てはめてみると、
『この震災を 18万人が死んだ一つの事件 と考えると、被害者のことをまったく理 解できないんだよ。
人の命は、18万分の1でも50万分の1でもない。そうじゃなくて、そこには 1人 が死んだ事件が18万件あった ってことなんだよ。』
死者18万人という情報と身近にいる存在の1人の死。
どちらも現実であるが、後者は到底受け入れることができない、直視できない圧倒的な現実。
やっぱり事実として受け入れるまで時間が掛かるんだろうなと。
{netabare}
正直弟の、僕実は・・・っていう、シックスセンス(映画のです)的な演出はあまり好きじゃなかったです。
死に対して、ちょっと演出過多っていうか。もうちょっと真っ向勝負で描いて欲しかったっていうか。
だけど、後で色々考えた結果、少女の心の中を描いていたんだなあって思うと、納得できましたし、それで評価が大分変わりました。 {/netabare}
評価が難しい作品ではありましたけど、胸にくるものはあったし、考えるきっかけになるアニメだと思います。