「バクマン。(TVアニメ動画)」

総合得点
80.2
感想・評価
1368
棚に入れた
7867
ランキング
470
★★★★☆ 3.9 (1368)
物語
4.1
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.9

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

人生、谷も欲しいなあ

 原作は未読。
 話の面白さの安定感と、次回への引っ張り方はとにかく優れていた。一話単体での平均アベレージはかなり高かったのではないかと。
 但し、全体を通して見ると、小山の連続といった印象で、大河的な流れがあまり感じられない。これは原作が少年ジャンプであるため、週単位で人気争いをしなければならないゆえの弊害かなと。
 ジャンプ王道の冒険モノやバトルものなら、あまり問題にならないのかもしれないが、こういった最終目的があるような長期的ストーリーものだと結構欠点として目立つ。
 途中、何度か目標とすべきものがあり、それを頑張って達成していくが、一話一話の面白さを求めるために、苦労していく部分が割と流され気味になっている。
 そのためせっかく目標をクリアしても、割とあっさり達成しているような印象を与え、視聴者も達成感を得るといった共感がしがたい感があった。
 個人的には仲間割れ時期なんかはもう少し引っ張っても良かったかなと思ってる。

 実は一番見たかったのは、本質的な部分での真城、高木の漫画に対する態度。
 例えば新妻エイジなんかは漫画家になることが目的であり、かつ手段でもあると、シンプルゆえに逆に一環しているが、これが真城だと目的が「亜豆との恋愛を成就させること」で、そのための手段が「漫画家として成功すること」になっている。そのこと自体は不純だと言う気はないけど。
 現時点では手段とその先にある目的が一致しているため問題はないが、「手段と目的に因果関係が無くなった場合」や「手段と目的が相反するようになった場合」どうなるかが見てみたかった。
 具体的には「漫画家として活動することが、亜豆との恋愛の障害になる」としたらどうする?みたいな感じ。
 こういった極限状況において、漫画に対してどういうスタンスを取るのかが気になる。ちょっと可哀想な気もするが、面白いドラマって主人公をいじめてナンボだから(笑)。

 キャラクターに関しては、主人公ゆえに無難な感じがある真城、高木より、アクの強い脇役の方が印象的。
 主役に関してはせっかく二人いるんだから、もっとぶつかりあって理解していくような過程があったも良かったんじゃないかな。
 この二人、初期においては性格的に差があったようだが、次第にその辺の差異はあまり描かれなったような気がする。

 あと「少年が夢に向かって進む」話なので、夢への障害となるような一種の悪役がいると面白かったと思う。
 立ち位置的には編集者にそういった人間がいるといいのだろうが、漫画が原作だけに編集者を悪くできないんだろうなあ。

 一種の悪役とも言えるコージーだが、序盤から存在は随所随所で表現されていた。
 これに関してを時の流れを表現するための象徴だと思っていたが、金未来杯で突然漫画家として現れるなど、見事な伏線の張り方だった。
 ただ、意外とあっさりいなくなっちゃったのは勿体ない。まあ、第二期にまた出てくるのかもしれないけど。

投稿 : 2011/08/06
閲覧 : 314
サンキュー:

4

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