退会済のユーザー さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:----
笑ワない キタロー
木版画のような画面で描かれる、原作に近い鬼太郎。どことなくうらぶれて小物感の漂う、憎めない鬼太郎でした。
現代の鬼太郎の便利屋のような、ビルの立つ明るい街をゆくヒロイックさとか、時事問題を絡めたりといった器用さは、ないですね。夢子ちゃん的な、現代っ子との中和役も出てこない。
闇を残す昭和の、湿った日陰に生きる鬼太郎。
と言っても、あんまり、暗くはないかな。仕方なしにも暗がりから生まれてもスンナリ馴染み、段々目が慣れて暗い中の薄明るい陰影がよく読み取れるようになる感じというか。
子供と観るのに抵抗はない。
(ファミリー劇場の一挙放送、休日だったので子供も一緒になって、深夜1時まで観てしまいました^^; 子供の夜更かしは、ダメですね。)
救われなくても、そうか…どうしてかな?と首を傾げる余裕のある、水木ワールドらしい気の抜けた、ひょうひょうとしたところも活きていました。
救いのない湿り気のある闇でいえば「笑ゥせぇるすまん」などのほうが、よっぽど…ですね。人々が強く光を求め、その分闇も強くあたる。
以前、新聞の高度経済成長を振り返った特集で、妖怪研究者談「1965年を境に、妖怪の目撃談が極端に減った…」というのが興味深かったです。
闇や妖怪はどこに行ったのでしょう。別のところに隠れ出したのでしょうか…
そう、あなたのそばに〜〜
オーッホッホッホッ(喪黒)
(1時まで観ていたわりには、子供は普通のゲゲゲ風味の鬼太郎の方が好きと言っていました。まぁ、お子様ですからな。)