「空の境界 第七章 殺人考察(後)(アニメ映画)」

総合得点
75.7
感想・評価
728
棚に入れた
4354
ランキング
783
★★★★★ 4.1 (728)
物語
4.1
作画
4.3
声優
4.0
音楽
4.1
キャラ
4.1

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ダリア さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

最終章は、倒錯と純愛

二章とセットで空の境界全七章に終止符を打つ最終章。
今までと打って変わって、前半は今まで描かれることの無かった社会の闇、ダークな部分となります。普通に生涯を過ごしていれば縁の無いような闇に果敢にも踏み込んでいく幹也。性的倒錯者、薬物売買、終盤に待ち受ける幹也のアレ......何度視聴しても不快になります。
そして後半は、「愛」の話となります。二章の雪降る中の初対面から始まる二人の愛は、ひとつの結末を迎えることになります。積み重ねてきたこと全ての集大成からのモノローグ、ここぞというタイミングでの劇伴(BGM)もまたいい。流石の梶浦さんです。
七章の解説に外せないのは、ラストにふさわしい異常、性的倒錯者、原初の起源覚醒者白純里緒の存在です。過去のどんな敵よりも卑怯、卑劣、悪逆な手を使って、最も確実に式の精神を蝕んでいきます。
けれど、それも誰かに向けられた歪んだ「愛」の形でした。演じられた保志総一朗氏の見事な怪演で視聴者の印象に強く残る魅力的な必要悪となったキャラクターだと思います。
アクション、心情描写、背景美術、どれを取っても高水準に纏まっていて、空の境界作品群のラストを締めくくるにふさわしい作品です。

投稿 : 2015/03/28
閲覧 : 294
サンキュー:

4

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