ほるん吹き さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
4つの季節と2度目の春
四季折々に景色を変えていく田舎の美しい風景に癒され、可愛らしい女の子達の日常にほっこりさせられる。癒しと萌えが共存した作品です。
それに加え、時折織り込まれる心温まるエピソードも魅力的。
展開を急がない、時間をたっぷり使った間のとり方や、重厚感がなくまったりした、癒し効果抜群の穏かな音楽が、作品の雰囲気を丁寧に作り上げていました。
田舎ってどこか懐かしい、そしてちょっと切なくなるような気分にさせてくれる場所だと思っていますが、この作品を観終わった感想はまさにそんな感じでした。
いわゆる「日常系」作品ですが、たいていこのジャンルは学校が舞台で、学園生活のあるあるネタをベースに話が進んでいくのに対し、学校というよりは田舎での生活ネタがメインというのが特徴です。
田舎設定はあくまでのんびり世界観を引き出すためで、田舎を勧めたり美化したりということはありません。
田舎での生活しかしたことのない少女たちに都会育ちの蛍が加わることにより、しばしば都会と田舎の比較がされることもありますが、かといってどちらが良いという優劣はつけず、あくまでお互いがゆる~くカルチャーショックを受ける程度なのもこの作品ならではだと思います。
よって、蛍の登場により田舎娘たちの日常に変化が訪れることはありません~。
蛍が田舎での生活に苦労したり、これまでとの環境の違いを悲観したりする描写もなく、のんびりな時間の流れに自然となじんで彼女のスローライフが始まっていきます。
ショッピングにいく店やカラオケ、ゲーセンなどはないので、遊びは自然とアナログ&アウトドア。
特に季節独特の川遊びや紅葉狩り、雪遊びといったものは、季節の移り変わりを文字通り肌で感じることができ、自然を満喫できる田舎の良さが表されていました。
田植えや干し柿作りといった季節の行事ごとも、実際やってみれば面倒くさいだけかもしれませんが、この生活でしか出来ない貴重な経験で少し羨ましいとも思いました。
魅力的なキャラはたくさんいますが、特にれんちょん×駄菓子屋の組み合わせは秀逸です。
不器用なりにれんちょんを気にかけ、れんちょんのお願いは何だかんだ断れない駄菓子屋のさりげない優しさがたまらないです。これはまさに母性そのものでしょう。多少ツンデレではありますが。
れんちょんも、駄菓子屋の言う事は何でも真に受けてしまうような信頼感を持っていて、それがまた何とも可愛らしいです。
母親の包み込むような温かさ、というのは田舎の雰囲気にも似ていると思います。だからこの二人のエピソードはこの世界観でより引き立つのかもしれません(…と無理矢理こじつけてみましたw)。
のんのんびよりうぇぶらじお のんのんだより!なのん について
ひたすらボケまくる佐倉さん(夏海役)と、常にハイテンションな村川さん(蛍役)がパーソナリティーを務める賑やかなラジオ番組です。
アニメのようなのんびり空気は皆無なので、イメージを崩したくない方は聴かない方がいいかもしれませんw ゲスト出演したnano.RIPEのきみコさんも、作品のイメージが壊れた(良い意味でw)、とド直球で感想を漏らしています。
某戦う女の子のアニメで赤と青役で共演したこともあってか、二人の息はぴったりで仲の良さも伝わってきました。
特に村川さんのお笑い芸人並みの面白キャラっぷりにはびっくりでしたw 本当にあの蛍の中の人なのか、と疑ってしまうくらいで、番組内でもそのことについては度々ネタにされています。さすが声優さん、と感心させられるところでもあるのですがw
ゲストもれんちょん役の小岩井さんや小鞠役の阿澄さんをはじめ、ほとんどの出演者が登場するので、番組の裏話など知りたい方はぜひ聴いてみて下さい!