タケイン さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
人を選ぶ作品、嵌ったら傑作
ゲームプレイ済みだからかもしれないがやはり感動する話だった。
ただ、key作品の癖とも言える個性的過ぎる女の子達や脈絡も無い超常現象、ご都合とも言える奇跡は人によっては合わないかもしれない。
でもこの作品の肝はそういう部分で感動するのではなく、各キャラクター達がどれだけ理樹と鈴に対して思いを寄せていたか、自分達で作った青春を大事に思っていたかだと思う。
例をあげるなら11話。このrefrainという作品自体は全13話だが、一番のクライマックスは個人的には11話だと思ってる。
今まではいて当然だと思っていた理樹にとって心強い男達だが、ここに至るまで彼らもまた葛藤していた。
真人の中には自分のバカな行動が本当は皆にとって迷惑だったんじゃないかという不安が心の片隅に常にあった。
謙吾は自分が意地を張ったばかりに仲間との青春の日々を過ごすことができず、だから必死で取り戻そうとした。
恭介は理樹と鈴を成長させるため時に心を鬼にして、仲間を欺き、そのたびに独り傷ついていた。
それぞれそんな不安や苦悩がありながらも、最後のそのときになって自分の気持ちに素直になり別れを告げることができた。
そうすることができたのは理樹が彼らの期待に応え、彼らのそうした素直な気持ちを受け止めるだけの強さを持つことができたから。
そういう純粋な意味での友情、絆をここまで綿密に描いた作品は最近ではあまり見ないだけに、この作品の評価は私の中では高い。