jagaimo さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
夢の島思念公園
代理される妄想。
明察されていないものに対して、
思考するのが嫌いな人には
この話は苦手だろう。
そういう人がいてもいいとは思う。
単純明快は有り難く、何と言っても楽だ。
優越は手渡しである。
ただ妄想は自由だ。
妄想することでこのアニメは深く謎の多い迷宮を彷徨うことになる。
ストーリーの大筋には月子の虚言の始まりがある。
(たまたまのきっかけが月子だったのではないか。)
その虚言が代理され、リアリティを逸脱する。
今は現実か?それとも妄想か?
描写は素直ではなく、意味不明が渦巻く。
その意味不明こそが妄想の源流である。
妄想の産物として、
一話と最終話、街中の人々の声は嘘や言い訳で蔓延っていた。
人は嘘をつき、言い訳をする。自分のため。
しかし現実と対峙し奮闘する強さが大切であるのではないか。
序盤は単純に推理もので、
まさかあいつが?とかぬかしておりましたが、
途中からそういった明確な答えを探すのではなく、
これは〜なのかもしれないと、
全てに意味がある訳がない。
意味を見いだすのは自分自身だ。と。
情報拡散社会がさらに進む今、
妄想は代理せず自己管理を。
ともあれ、音楽は今敏監督御馴染みの平沢進である。
このOPはまた何とも言えぬ、奇天烈な感情を湧かせるものである。
ぜひ、ご覧いただきたい。