退会済のユーザー さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
『プリティーリズム』を知らない人にこそ見てほしい、シリーズ3年間の軌跡と魅力
知らない人にこそ。ということでまず簡単にプリティーリズムおよびプリズムショーについて説明したいと思います。
プリティーリズムとは、タカラトミーが提供しているアーケードゲーム・及びこれを基としたアニメ・漫画・ファッションブランドなどのメディアミックス群の総称です。
ゲームにおいては、キャラクターの女の子を可愛くコーディネートし、リズムに合わせてダンスを披露し、そのファッションの表現力とダンスの完成度を得点として評価することでキャラクターを成長させていくことが目的とされています。
アニメではこのゲームの設定を踏まえ、アイススケート上でのダンス・ダンスに合わせたファッション・シチュエーションやイベントごとに新調される歌を融合させた、
通称‘プリズムショー’に憧れる女の子たちがその頂点プリズムスターを目指すことが主なテーマになっています。
つまりプリズムショーとは具体的に、スケートリンクを滑りながら、ダンスを踊り、歌を歌うという高難易度な技に挑戦する。
はっきり言って常人離れした、曲芸のようなハイレベルな種目です。
アニメで展開されるのは、プリズムスターを志す女の子たちの成長と挫折・友情と対立などの内面的世界。
そして可憐で華麗なプリズムショーの生み出す蓄積された経験の実践と感情の発露。
これらが相互に作用することで、人間ドラマとしてもエンターテイメントとしても楽しめるという訳です。
今回の映画は、今までのシリーズの‘ベストプリズムショー’を独自にランク付けし、プリズムショーを通してアニメを振り返っていこうという趣旨になっています。
{netabare}ベストテンと言いつつ、途中で11~20位も紹介してくれる心遣いには内心感謝しました。{/netabare}
では何故知らない方にこそこの映画を勧めたいかというと、プリズムショーは誰にでも楽しめるように分かりやすく、それでいて見ている人を感動させる、実際のショーさながらの魅力があるからです。
今からアニメを見ようとすると約150話という膨大な量のエピソードを消化しなければなりません。
しかし、映画で披露されるプリズムショーを見るだけでもこの魅力の内の8割は堪能できると思います。
それほどプリティーリズムというアニメにおけるプリズムショーの役割は大変大きく、アニメの面白さを最も感じられる瞬間でもあります。
キャラクターによってショーへの考え方が異なり、よってダンスの形・歌の性質・ファッションコーデの組み合わせは多種多様です。
最大の見せ場は1期のプリズムジャンプ、2期のプリズムアクト、3期のプリズムライブと呼ばれる云わば秘技のようなもの。
それぞれプリズムショーにおける花形であり、これが無くてはプリズムショーは始まりません。
段々と迫力と技術を増していく、シリーズにおける進歩が最も見られるシーンです。
シリーズそれぞれが別々の終着点、プリズムショーの捉え方を目指している所も非常に面白い点です。
また、2Dと3DCGの融合した映像や各シリーズの特色が見られるショーの演出は、アニメーションとしても抜群の完成度です。
特に3期レインボーライブのCG技術とダンス演出は、近年のアニメでも抜きん出て素晴らしいです。
既存のファンの方ももちろん、劇場での大スクリーンに映し出されるショーと立体的な音響で流れるテーマソング・マイソングは、
TVで見るのでは絶対味わえない満足感と感動が得られると断言できます。
(ファンならニヤッとできるネタやギミックもたくさん用意されているので、それ目当てに見ても損はしないです。あと映画の最後にちょっとしたサプライズがあります。)
上映館数がとても少ないことと、上映時間が49分と短めなことはとても残念で、宣伝も十分でないようです。知名度自体が低いです。
このレビューを機に劇場へ足を運んで見に行ってくれる方が増えれば、これ以上嬉しいことはないです。興味と暇があれば、是非見てほしいと思います。
後は、映画本編に関することを書き綴っていこうと思います。ネタバレ注意です。
{netabare}
映画館お決まりのNO MORE 映画泥棒のマナームービーの後にさらに、劇中劇マジカルみおんを使ってマナームービーを挿入するという発想には驚きました。
観客も恒例の影絵モブではなく、全キャラがずら~っと並んで座っているのを見て、思わずスクリーンを眺め回してしまいました。
この時点でちょっと感激してしまいました(笑)
本編の始まり方も、マスコットと先生とオーナーがさながらマリオパーティーのOPのように動く様は映画ならではですね。
合間で挟まれるコウジとヒロの放送事故は面白かったです。特にヒロ様はああいう役回りが合ってる気がします(笑)
まず10位MARsのHop!Step!Jump!は好きで何回も聴いていた曲なので嬉しかったです。CGも心なしか綺麗になっていたような。
この曲はやっぱりりずむちゃんに目が行ってしまいます。
9位のベルローズによるRosette NebulaはCGのレベルの違いを見せつけてきました。流石圧巻の迫力です。
8位SproutsのMirage JET。映画で初めて「あ、カッコイイな」と感じた曲でした。各キャラが本当に生き生き動いてると思いました。
7位なるちゃんのハート(はーと)イロ(はーと)トリドリ~ム。レインボーライブでは断トツでなるちゃんが好きなので当然この曲も大好きです。
この回のなるちゃんのパフォーマンス良かったなと改めて思います。
ただ、なるちゃんのランクインなんだからせめてりんねちゃん遠慮してくれよ・・・!と内心歯ぎしりしてました(笑)
決してりんねちゃんのことが嫌いな訳じゃありません。
同時発表で6位はPrizmmy☆のDear My Future ~未来の自分へ~。この曲が流れた後で一瞬EDのmy Transformも流れましたね。EDの方が個人的には良い曲だと思いました。
5位MARsでQue sera。ディアマイフューチャー時の曲ですね。実はこの曲見逃していたようで初めて聴きました。
曲自体よりもあいらみおんりずむがすっかり大人びていたことに改めて驚きました。もう三人とも人妻オーラが出てます(笑)
最後あいらが地球を無限ハグで包み込むインパクトったら凄かったですね。
出てくる感想が大体ペンギン先生とモモと一緒です。
4位はハッピーレインのどしゃぶりHAPPY!。
本編だと何話か続いたりして飽き気味だったときもあったのですが、改めて聴くと良い曲。元気がどんどん出てきます。
3位発表の前に11位~20位の発表が入ります(だったかな?)
20位はCOSMOsのcheer! yeah!×2。
何よりみあが目立ってましたね。元気な曲がみあには似合います。
19位Never Let me Down ~がんばりやぁ!~、せれのんの曲です。
凄く元気の出る、歌詞も考えさせられる良い曲なのに順位低すぎなような気がしました。
そもそもプリズムショーの採点は基準がよく分からないのでしょうがないです・・・。
18位かなめのShall We Go?。
この曲も素晴らしい曲なんですがいかんせん尺が短すぎる。そこが難点なんでしょうか。
17位P&Pのサンキュッ!!。
ディアマイフューチャーは演出が一番見栄えが良いと思います。ヘインの仕草が個人的にとてもキュートです。
16位みおんのSwitch On My Heartは正にみおんを体現した曲だと思います。時間の都合で「みおん・スイッチオン!」が聴けなかったのが残念。
15位はべるのGet music!です。
最初の頃のいかなる時も気高く孤高でいようとするべる様の意志が強く表れていて、良いマイソングです。
14位はいと&おとはのALIVE。
本編のエピソードがショーに表れていて大変良いです。
おとはちゃんが強くいとちゃんの手を握るシーンが見どころ。
13位りずむのココロ充電!。
りずむちゃんの性格や心情がよく表現されていると思います。
この曲もりずむちゃんの「ココロ・充電!」のセリフが欠かせません。
12位はあん&わかなのcherry-picking daysです。
フレーズが非常に耳に残りやすいですね、それからコーデも。
二人のシンクロ具合が曲に上手く合っています。
11位はジュネのnth color。
この曲は衝撃的でしたね。歌声はもちろんショーの演出からレベルの違いを見せられた感じでした。
ジュネ様が映画でちゃんと出番があって良かったです。
そしてまたベストテンに戻り、3位はあいらのDream Goes On。
正直この曲は1位でもおかしくないと思っていました。
曲単体での完成度はもちろん、用いられたシーンがオーロラドリームのクライマックスでしたから。
あいらちゃんのセリフ一つ一つ、そしてあいらちゃんがオーロラライジングの呪縛をついに解き放つ感動の瞬間。
見ていて涙が出たのは劇中このショーだけです。感無量です。
2位はりんねのGift。
曲自体も素晴らしいながら、シーンの選択もベストだったと思います。
りんねちゃんが皆の前でショーを初めて披露する回で、幻想的な映像が見る人を魅了します。
そして1位はオーロラドリーム&ディアマイフューチャー全員でのYou May Dreamでした。
壮観な光景でしたね。紅白のフィナーレのようなショーはランキングの域を超えてこの映画にふさわしいです。
ベストテンが終わって、ゲームのダンスCGを流しながらEDです。
こうして見るとゲームのショー演出もアニメに劣らず大迫力だと分かります。
また、EDテーマはYou May Dreamの劇場版Verです。このためにオリジナルで曲が用意されているのは嬉しい誤算です。
EDも終わってここで終わりかと思いきや、マジカルみおんの後半始まりです。
正真正銘オールスター登場の何でもアリな展開は最早おまけとは思えません。
そして最後の最後に、放送予定の4期主人公らぁらの登場です。
まさか映画の中に登場するとは思ってなかったので驚きました。
次につながる、期待の持てる終わり方にスッキリしました。
全体的に、1期2期のクライマックスの場面が多く出ていてファンとしても満足でした。
3期はこれからがクライマックスなので、まだ物足りないのも致し方なしですね。
でもりんねちゃんにジュネ様、色んなペアのデュオショーが見られて、現状でのベストな見せ方なのではないかと思います。
プリズムショーとしても、ファンムービーとしてもとても満足のいく映画でした。
{/netabare}