◎TARGET さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
演出、音楽、演技、三拍子揃った名作
❏総評
ルパン三世 第2シリーズ。全155話。
1977~1980年の作品。
ひさしぶりに見たが、今見てもかなり面白かった。
155話見ても全然お腹いっぱいにならない。
この第2シリーズこそ人々が思い描くルパン三世であり、
現在まで脈々と続くルパンシリーズのベースとも言える作品である。
第1シリーズも面白いし、原作に忠実で良いのだが、
こちらはもっと「エンターテイメント」を意識しており、
かなり万人受けするようにできていると感じる。
155話もあるが色んな監督さんが担当してるのか、
作風も色々バラエティに富んでるので見てて飽きない。
❏大野雄二
当第2シリーズ以降、ルパン三世の音楽が大野雄二に定着する。
第1シリーズで採用された70'sバリバリの流行音楽から、
ジャズ系の音楽がメインに様変わりしている。
ポップではなくジャズにしたことによって、
流行色が薄れたため、今でも全く古さを感じさせない。
しかも「オシャレさ」はJazzyな感じで十分にキープできている。
尚、不二子のファッションも音楽と同様に、
流行を追いかけ過ぎないスタイルになっている。
これは第2シリーズが、他のシリーズと異なり
最も多く再放送されてる要素の一つではないかと思われる。
あとEDテーマの「ラヴ・スコール」
サンドラ・ホーンの歌声が素敵過ぎる。
しびれる!
❏声優陣の名演技
第1シリーズと比較し、山田康雄、小林清志、納谷悟朗、共に
確実にそれぞれのキャラの演じ方が上手くなっている。
特に、山田康雄は演技の幅が格段に広がっており、
軽いルパン、重いルパン等を爽快に演じきって
ルパン三世に一層の深みを持たせている。
本作から五右ェ門の声優が井上真樹夫、
不二子の声優が増山江威子に変更になっており、
それ以降このメンバーで最近まで固定になっていた。
第2シリーズの不二子は第1シリーズ以上に、
ルパンを裏切りまくる「外道キャラ」wになっているのだが
増山江威子の声だとついつい許したくなってしまう。
なので増山江威子さんはハマリ役だったんだと思う。
❏宮崎駿監督作品もあり
以下が宮崎駿監督の2作品(「照樹務」の名前で参加)
第145話「死の翼アルバトロス」
第155話「さらば愛しきルパンよ」(最終話)
宮崎駿監督とか知らずに見た時でも、これは「別モノ」だとわかった。
この2作品だけ「えらい力の入れようだな」と感じた記憶が鮮明に残っている。
普通の30分アニメとかじゃなく、映画のヒット作でも見てるかのように
作品の世界にグイグイ引きずり込まれる。もう、演出がすごすぎる。
(正直アニメーターは大変だっただろうがw)
宮崎駿監督はアニメ界の生き神様。間違いない。
<キャラの顔について>
ちなみに上記2作品は登場人物の顔が他の作品と違う。
ルパンも銭形の不二子も「宮崎駿作品風」の顔になってる。
特に不二子は完全に別人w
声が不二子だから不二子と気がつくレベルw
❏最後に
演出、音楽、演技、三拍子揃った名作。
視聴者を選ばないので誰が見ても面白いことうけあい!