ろき夫 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
深夜のおやつにちょうどいい
書かれ尽くされちゃってる感はあるけど、好きな作品だからやっぱり感想書きたいっ!
ってことで。
大好きな作品です。
「ゾンビ×エロ×アクション×アホ」これらの要素がつきつめられている!
視聴者に媚び媚びコテコテなところも予定調和もこの作品の場合だと気持ち良い。
それはあくまでアホな作品性を重視しているからで、爽快感につながることを分かっている。
さらに遊び心満点のシーンがたくさんあって、やりたいこともきちんとやっている。
「オッパイマトリクス」は本当に最高で、外人のオタクに見せたら発狂してくれそうだ。
作品にこそバカさはあるが、あれこれ手を出さずに決められた範囲を丁寧に作りこんでいる。
日本人テイストの萌えやオタクっぽいディテールには、どこか‘和’を感じる。アホらしいけどw
そういった意味では外国製のゾンビものとはまたどこか違った雰囲気を醸し出す。
最近、ちょっとしたきっかけもあってゾンビ関連作品をいくつか観ていて、そこで気がついたこと。
邦画では、おふざけゾンビ映画が無いと言っていいほど少ない。圧倒的に洋画。
死体の扱いに対する価値観の違いなのか、邦画のホラーにアホさはなく、たいがい本格的で恐すぎる。
なるへそ過去に「リング」が海外で新鮮な衝撃を与えたのも納得がいく。
また、海外ゾンビ映画のどこかしら漂う軽さを、日本人は演じるのが苦手なんじゃないかということ。
そう考えると、この作品は「アニメ」だからこそここまで面白く出来たんじゃないかと思えてくる。
それは役者のぎこちなさを排除して、楽しみを与える表現を追求できたから。湿っぽさが無い。
和製ゾンビ作品は今後、アニメから派生してくるんじゃないかと考えてしまう程。これはその出発点だ。
ただ、このアニメはゾンビ要素よりアクション要素の方が強いんだけど。
需要はあると思うんでどんどん作って欲しいですね。それこそ飽きてしまうくらい。
それともうひとつ気がついたこととして、「映画だとやっぱり長い」ということ。
アニメ一話放送分の20分弱って丁度いい長さなんだなって思った。
各話に見せ場があるところも心強く、飽きがこない。お手軽な楽しみ方が出来るのが理想。
夜のルーティン用動画と同じで、よっぽどの人じゃない限り80分も必要ないわけでw
OPの岸田教団&THE明星ロケッツ、あのサウンドのテンションそのままに駆け抜けていく疾走感!
そして思いがけず良かったのが、田中将賀さんのキャラがかなりアクション映えしていたこと。
かわいい系のキャラデザ専門だと思っていたけれど、くずした髪の描き方だったり体型の柔らかい描き方、そういった要素がキャラの立ち絵にすら動きを与えている。ほんと、アクションとの相性が抜群。
・格好良さと可愛さを兼ね備えたキャラを描ける
・躍動感のあるキャラが描ける
・どことなくスタイリッシュでダサさを感じさせない
これって、相当な武器なんだなって改めて痛感した。
彼の仕事なしではこの作品の面白さは成立してなかったんじゃないかと思う。
デブヲタですらカッコ可愛いってどういうことなのか(笑)
この作品は、金子ひらく作品とも根本は似てるけど、動画から得られる快感のケタが違う。
最近の「クロスロード」も良かったけど、田中さんにはアクション系作品の作監をもっとやって欲しい。