シェリー さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
マキ、リコ、スズ、エノ、サユの恋愛研究
名門「藤女」のお嬢様中学に通う女の子たちだって、それが校則で禁じられていたって、恋がしたい!
そんなモヤモヤを解消するべく真木夏緒が始めた恋愛研究を、恋愛経験0の倉橋莉子が先生となり進めていきます。
ベタベタ恋愛術を実ることのない会話で進めていきながら色んな変人やら問題に出くわすお話ですw
話は主に、一見すると才色兼備、文武両道で非の打ち所のないように見える真木夏緒と、
男勝りな元気の良い倉橋莉子が中心になって描かれます。2人は「藤姫様」「ワイルドの君」なんて呼ばれてますw
話が進むにつれて愉快な仲間もどんどん増えていきます。この愉快な仲間(スズ、エノ、サユ)も
なかなか難癖のあるメンバーでその個性の強さでドタバタと生徒会の仕事をやりながら、恋の研究に励むのです。
成立していないように見えますが、ちゃんと成立しているのがこの作品の面白いところ。
話はシリアスな展開にも恐れず突っ込んでいきます。そこでたとえば「友情」「思いやり」なんて言葉で表されるものも、
この漫画独特の転がし方と機転の良さを発揮して、問題の解決と共により温かく表現されています。
どちらかというとそれは、宮原るりさんが過去を振り返って描かれたものであり、「思い出」の情景に近く、淡く鮮やかな気持ちがじわじわとこころの岩間から流れる清水のように満ちていくような、非常に心地よいものです。
シリアスな話もシリアスになり過ぎないように上手く緩和させているところはさすがです。
宮原さん自身も頭が回るのか、話にいい加減なところは見受けられないし、ロジカルにものごとを進め、
生徒会としての立場のモラルや友達同士の礼儀もしっかりとわきまえているところに感心してしまいます。
でも、12話のマキのヤンへの返答は言いたいことはなんとなく分かるけど、わかりにくいですよね。
たまにボケやツッコミでもこれをされるとうーんとなってしまう。
それでもギャグパートはもちろんパワー全開!
マキは淑女を思わせる美しい見た目でありながらも内面はなんともずれた恋愛観を持ち、そしてアホ。残念なくらいにアホw
ボケの幅は広く、自分を信じ切っているところが笑えるw マキは小芝居が大好きでいつも何かやってますw
マキがひたすらボケるものだから男勝りな元気の良さを持つリコは同じくひたすらつっこみます。
スズが出てくるとハリセンが使用され始めるw エノの立つ瀬がない感じや、サヨの一歩退いたところからズケズケと物言う姿も笑えます。
アニメに関してちょっと一言。
アニメではどうしてか宮原さんの漫画のテンポだったり、伝わってくる雰囲気の感じにズレがあり上手くなじめませんでした。
やっていることは漫画と同じでも作られたアニメの方はただそれを形にしただけのものでした。まさにハリボテって感じです。
それがはたして上手く映像に移し替えることができなかったのか、それともアニメ自体良くないのかは分かりかねます。
でも会話や動きに不自然さがたくさんありました。
なんかこう馴染めないというか。自然な間や会話のリズムができていないように見えました。
そのため話全体はぬるぬる流れてしまうしで、まるで出る杭を打つように作品の良さを殺していたように思います。
それに比べて、声のキャスティングは神がかっていまいたね!主要メンバー5人はこれ以上ないくらいぴったりでした。
『恋愛ラボ』自体はとっても良い作品です。
アニメの方も言うほど悪くはないです。個人的な見解でちょっと悪く言っただけです。
ダンディなあなたは気にしない気にしない。
時間があればおススメです。
続きはぜひ漫画で!これからグッと面白くなりますよ!
リコが恋?エノが恋?生徒会交流会や体育祭などなど!
リコが藤女を目指すきっかけやそのときのヤンや、スズの生徒会立候補の話なんかもあります。
僕が一番好きなのは、8巻巻末のミカを主人公にした1話。これはほんとに感動した。話しもめちゃめちゃ上手い!
すげえ、こんな話描けるんだあ!と驚きと感動の連続でした。おすすめです。