退会済のユーザー さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
観るまでがなぜか疲れるけど、見始めたら止まらないアニメ。面白かったです
海底で息が出来るお魚人間と普通の人間が繰り広げるドロドロラブストーリー。
お魚人間が海の中でご飯を食べてたり、
お魚人間が陸に上がると皮膚が乾いて塩水を欲したりします。
そのようなとても面白い事を、さも世界の終わりかの如く真剣にやっています。
私は最終話付近で「おふねひき」の時、変な民謡然とした合唱曲が
流れた時には噴き出さざるを得ませんでした。
また、ひかりが船首に立って真剣に旗を振っているけど意味ないだろー、とか思っちゃったり。
ぶっちゃけ、世界観の設定は幼稚です。
そう思えるのは、基本このアニメ「エナ」にしても「ぬくみ雪」にしても「おふねひき」
にしても登場人物は皆知っている世界の"当たり前"なので、視聴者の気持ちを
投影できる質問代行キャラが居ないんですよね。
(アウトブレイクカンパニーなら主人公、天空の城ラピュタならパズーのような、
目の前に起きる事全て「初めてそんな事知りましたー!」的なポジの人)
だから現実の乖離が激しい、海で白飯かっ食らってるようなシーンがあると、
どうも違和感として焼きついてしまう。
せめて、汐鹿生(しおししお)だけは海水の中に無い陸と同じ扱いにするとか、
ウロコ様の呪いの魚を普通に魚を模った痣にするとか、
地上に上がった時エナが濡れた服を吸収して乾かすとかいう超絶便利機能を無くすとかして
なるべく現実に則した形で考えて欲しかったな。
それか説明ナレーションをもっと入れるとか、ね。
綿密に練られた設定なのは良く分かるし、極力ファンタジックな世界と現実を融合させようと
頑張っているのはヒシヒシ伝わってくるけど、どうも無理矢理な辻褄合わせ感が強くていけない。
私だけかな…。
まぁ、ケチつけてる訳でも、粗探ししてる訳じゃないです。
不満に関してはあくまで世界観の設定的な所だけで、それ抜きにして
結論から言えば割と面白いアニメでした。
見所はズバリ5人…{netabare}いや、2クール目から7人{/netabare}の青臭い感情が
入り乱れて広がる其々の恋模様でしょう。ドロドロするほど(辛気臭くなるほど!)
私個人的にドストライクなジャンルなんです。
以降簡単に内容に触れますが、
一番ウルっと来たのは24話で{netabare}さゆ{/netabare}が要にした告白です。
要が返した言葉と反応は、私の予想外で涙腺が緩みました。
まさか、要がそこまで自分の立ち位置を理解していたなんて…。
{netabare}さゆ{/netabare}の告白通りの事を私もずっと要に対して感じていた手前、
無意識にそのキャラに成りきれてしまったのかもしれません。
ここは物語のおまけ程度の短い扱いにせず、もっと力を入れて泣かせにかかって
欲しかったなぁ。最終回とかより突出して良かった。
あと、キャラ的に紡は良かった。格好いい。
紡と{netabare}ちさき{/netabare}の二人は、もうナイスカップリング!
寡黙な紡と、{netabare}古き良き大和撫子の如く夫を支えるちさき。{/netabare}
話が終わった後も二人の仲睦まじい様子を妄想するだけで幸せな気持ちになれそうです。
面白いものは面白い…あまり深い事は私書けないので
いつもの感じで切り上げますが、他にも沢山良い所はありました!
その中でも特に良かったのは、他の方のレビュー見たら恐らく一目瞭然かと思いますが14話。
凪あすは2クール、26話で14話目からが本番と言っても過言では無いでしょう。
この始まりには本当に驚かされました。
あー結局これがやりたかったのか、と全て納得出来ます。
{netabare}
ついこの間までちょっと手の届かないお兄さんって感じだった人が、ある日突然成長が止まって
自分も大人になった頃、ふっと姿を現し、共に同じ時間を歩めたとしたら、思い続けて募った恋の
気持ちはその時一体どんな痛みを伴って胸を締め付けてくるんでしょうかねぇ。
{/netabare}
ネタばれタグを乱用してしまいましたが、コテコテの三角関係系ラブストーリーが
好きな人は十分見る価値があると思います。