ちゃんもり さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
2期はより原作に近い雰囲気。
学園都市。
東京西部に位置する完全独立教育研究機関。
あらゆる教育機関・研究組織の集合体であり、学生が人口の
8割を占める学生の街にして、外部より数十年進んだ
最先端科学技術が研究・運用されている科学の街。
その最重要研究事項のひとつ、超能力開発に於いて、
学園都市に7人しかいないLv5第3位の超能力者が
本作の主人公、御坂三琴であることは1期を観た方ならもう
説明不要でありましょう(ならすんなよ)。
この「超電磁砲」シリーズは原作「とある魔術の禁書目録」
の外伝ではありますが、前作「超電磁砲」でこのシリーズに
初めて触れた方も多いと思います。
わりと血みどろな「禁書」シリーズとは一線を画し、前作
では三琴たち女子中学生のわりと「明るく健やかな日常」
部分にスポットを当てたところが、ヒットにつながった
のではないかと思います。
そしてしばし時を超え始まった「超電磁砲s」。
これは前作の健康的な側面を期待した方々にはわりと
ショッキングな内容だったのではないでしょうか。
このレビューでは主に前半、「妹達(シスターズ)編」について
触れていこうと思います。
この「妹達編」は本編「禁書目録」1期の中でも
5話かけて、上条当麻視点で1度語られているものです。
「学園都市」というこの「とある~」シリーズの舞台に
作中で初めて明確に、深く踏み込んでいくシナリオであり、
上条と三琴の関係性、一方通行と妹達の関係性など様々な
重要人物の物語の「基点」となる重要なエピソードです。
「禁書」で一度ご覧の方はお分かりでしょうが、学園都市の
闇の側面にスポットを当てたお話なので、残酷な描写もあり
観る方によっては胸苦しい気分になるかと思います。
一方、冒頭でも触れたとおり、前作「超電磁砲」は明るく
健康的なイメージでしたから、このエピソードの毛色の違いを
アニメ版ではどう処理するのかな~と思ってましたが、
一気に前作の朗らかなイメージを捨て去りましたね!
これは良い判断だったんではないかと思います。
明るい日常部分から一気に暗転する5話の演出は鳥肌ものです。
いやもう・・・観ていて辛くなります><
潔く賑やかし要員の初春・佐天を切っているところも
良いですね。「妹達編」は学園都市の最暗部に迫るお話
なので、上記2人が出張っても役に立たないし役に立ったら
立ったでご都合主義に見えてしまうでしょうから。
そして三琴が絶望のドン底に落ちていく様のみが克明に描かれ、
こんなにも上条当麻を待ちわびたのは原作含めて
初めてかもしれませんw
禁書1期で5話かけて語られた上条視点の物語の裏側で、
何と15話使って語られる三琴視点の裏話。とはいえ、
この出来を観たら禁書の方が裏話ですね。
「超電磁砲s」スタッフがこのエピソードの重要性を
きちんと理解して創ってくれてるなぁ、と感激でした。
逆に後半の「フェブリ編」はちょっと付け足し感が出て
しまったかな・・・と思います。
前作では木山先生のエピソードを上手く前後半リンクさせ、
クライマックスを盛り上げてくれたのでそういうのがあれば
と思いますが贅沢言いすぎでしょうねw
「超電磁砲」ファンの方はやっぱり「三琴・黒子・初春・
佐天」の4人組が観たいでしょうし、ある意味後半の
「フェブリ編」の方がこの作品の空気感は出ていたと
思います。
まだ未視聴の方は「禁書1期」→「超電磁砲1期」から
おいでください(^∀^)ノシ