退会済のユーザー さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
暖かさとコミカルな事件
【魔法の天使クリィミーマミ】の魅力は、登場人物達の暖かさと、日常に起きるコミカルな事件の組み合わせにあると思います。
小学生の森沢優は、魔法の力でマミに変身し、芸能事務所パルテノンプロに所属することになります。
マミが入ってから影の薄くなった先輩アイドルの綾瀬めぐみは、一方的にマミをライバル視します。
パルテノンプロ社長の立花慎悟はワンマンですが、どこか憎めないキャラで、いつもマミの方をより大切に扱うので、綾瀬めぐみからビンタを受けるという微笑ましいお約束があります。
小学生が大人の世界で働く物語ですが、初めは皆無ではなかった人間のドロドロした要素(醜い嫉妬、スキャンダルを求める芸能カメラマンスネークジョーの下品さ等)が消滅すると、それは見ていてとても暖かい、気持ちのよい世界になります。
クリィミーマミという作品の魅力は、人間のドロドロした部分を描くことではないと途中で気づいたのかもしれません。
芸能界というのは、子供の目にはとても夢のある世界に映ると思いますが、クリィミーマミでは、芸能活動以外のマミの日常や、普通の小学生森沢優の日常の世界でも、コミカルな事件が頻繁に起こります。
これがもし、夢のある事件が全て芸能活動の中にしか存在せず、その外の日常を全て、特に特別なことの起こらないシリアスな世界に描いていたら、ここまで視聴者の心を温めることは出来なかったでしょう。
(何も事件が起こらず、女の子の日常を淡々と描いたOVA、【魔法のスターマジカルエミ 蝉時雨】とは真逆の方向性ですね。まあ、あれはあれで名作だとは思いますが。)