fjt283 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
自分史上最高のアニメです。
私はそれほど多くのアニメを見てきたわけではありません。
その点を加味すれば、表題の表現が適切かどうか、今後これを超えるアニメが出てくる可能性というのもあるため、何とも言えません。
だが、しかしながら、それでも…
ストーリー、キャラクター、音楽、演出、そのどれもがバランスよく、よくできたアニメです。
1、ストーリーについて
基本的に、アニメのストーリーというものは、現実とは乖離しているものであると、自分は考えています。
そうでないのなら、そもそもアニメーションという手段で表現する必要性がないためです。例えば、ドラマだったり純文学でいいのです。
とは言え、あまりに現実との差異がありすぎると、受け手である視聴者に物語の世界観を提示する時点で、その認識の程度に齟齬が生まれてしまう可能性が高くなるか、あるいは感情移入が上手くできす、本当に言いたいこと、つまり物語の主題を視聴者が正確に受け取ることができなくなってしまいます。最近のテレビアニメにはこういった作品が非常に多い事が残念でなりません。
そういった意味で、この作品のストーリーにおける非現実性というのは「もしかしたら本当にあったかもしれない現実」と表現することが適切なほどさり気ない設定になっています。
その為、ファンタジーやSFなどにありがちな「設定説明」の描写が殆どありません。もちろん、物語の本筋の中で種明かしや解説はありますが、それはそこでその人物ないし状況が何をか言うことこそ現実的で実際的であると思われるほど自然です。だから、登場人物に感情移入しやすいのだと思います。
そういった意味で、非常によく作りこまれた物語であると評価します。今のところ、この作品を超えるものは見たことがありません。
2、キャラクター
この点に関しては、完全に個人の嗜好によりけりです。幸い、自分にとってははまりました。
基本的にはストーリーと同じく現実と乖離しすぎない個性の設定になっていると思います。キャラクター設定を不自然にしないための場所・場面設定も非常に素晴らしいと思います。
間違いなく自分の近くにいるだろう個性の人物には感情移入しやすく、キャラ設定も秀逸といっていいと思います。
でも、好き嫌いはあると思います。大事なことなので二回言いました。
自分は、ストーリーの厚さと問題提起をアニメ評価の最重要項目と考えています。というか、これは創作物全般に当てはまるのですが…
そういった意味で、アニメという分野で、この作品を超えるものはないかと思います。
駄文を最後までありがとうございました。