ピピン林檎 さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
続編次第では学園ラブコメ最高傑作になり得る作品
『俺ガイル』は2013年の初視聴時は、大して期待もせずダラダラと流し見をしていた作品ですが、回が進むほどにその骨太でシリアスな心理劇に引き込まれていき、特に最終回(第12話)のエピソードには大きな感銘を受けました。
私は、自分が思いがけず感動してしまった作品は2周でも3周でもして、自分がその作品のどんなところに心を揺り動かされたのかをなるべく究明しようとするのが常ですが、この作品の場合は、
①アニメのあちこちに撒き散らされた回収されないままの伏線が多く、かつ
②2013年当時はラノベ原作もまだまだ続編が作れる程のストックが貯まっていない状態と聞いており
③数年後に来るであろうアニメ2期の結末を見ないことには全体評価が出来ない
と考えて、気になりつつも、そのまま最近まで放置していました。
今回、2015年春期に本作の待望の2期が放送されると聞いて、再視聴してみました。
◆制作情報
ネタバレレビューを読む
◆各話タイトル&評価(2周目)
★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に納得のいかない疑問回
========= やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(2013年4-6月) ========
ネタバレレビューを読む
----------------- 1期完 ----------------------------------------
★★★(神回)1、★★(優秀回)6、★(良回)4、☆(並回)2、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.5
じっくり再視聴した結果として、上記のとおり本作を、☆(並の出来)の回が第2話と番外編だけで、他の11話は例外なく★付き(高評価)という、1クール作品としては他に『魔法少女まどか☆マギカ』『ガールズ&パンツァー』『響け!ユーフォニアム』くらいしか思い浮かばないほど濃密で飽きのこない内容をもった良作と評価したいと思います。
魔法その他の特殊能力が全く介在しない一般の高校生男女の学園生活を題材とした「学園ラブコメ(青春ラブコメ)」ジャンルの作品としては、私はこれまでに『氷菓』に総合4.9、『とらドラ!』に総合4.6という高評価を付けていますが、本作については、これから放送される2期の出来次第では、この2作を上回る高評価をつけることに吝(やぶさ)かではありません。
◆嫉妬と、自己嫌悪と、恋の慄(おののき)と - 第2期へ向けての伏線(まとめ)
※原作ラノベ未読のため全く見当外れかも知れません。
(1)まず由比ヶ浜結衣さん(八方美人)から。
ネタバレレビューを読む
ああ、もうこれって完全にフラグだよね・・・(ノД`)・゜・。
そうか、第2期でネタバレレビューを読む って、そんなことは最初から分かっていたことなのですが、やはり少し辛いかも・・・
(2)それから比企谷八幡君(ヒッキー、ハイ・スペックぼっち)。
ネタバレレビューを読む
比企谷君は「友達も恋人もいない『ぼっち』だ」と本作中で繰り返し強調されているにも拘わらず、実際には
ネタバレレビューを読む
という『ぼっち』らしからぬ贅沢なこだわりを持った男(悪い言い方をすれば「相手を選り好みする男」)として描かれています。
そんな自己中な彼が陥る先は、きっと深刻な「自己嫌悪」なのでしょう。
結衣さんを泣かせるお前のような奴はとことん自己嫌悪に苦しめ!!!!(怒)
(3)そして最後に雪ノ下雪乃さん(氷の女王)。
ネタバレレビューを読む
本作のOP『ユキトキ』の歌詞を確認すれば直ぐに分かることですが、これって主人公と一般に思われている比企谷君の心を謡った内容ではネタバレレビューを読む よね。
それこそ『魔法少女まどか☆マギカ』のOP『コネクト』が、実はネタバレレビューを読む であったように、『ユキトキ』はネタバレレビューを読む であるように思えます。
※そもそも『ユキトキ』って「雪解け時」の意味ですね。きっと。
氷の女王の凍てついた心が解けてゆく・・・そのさまを2期では詳しく鑑賞できるのかも知れません。
(※なおアザレアの花言葉はネタバレレビューを読む だそうです)。
これは期待大です。
*(2018年1月29日) 制作情報等追加