退会済のユーザー さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
闘うこととは何か?自分に問い掛ける物語
ストリートファイターⅡ十周年を記念して、Ⅱとゼロのキャラをクロスオーバーして制作されたOVAです。
約100分と長丁場のスケールで、
殺意の波動に目覚めてしまったリュウとその力を狙う巨大組織サドラー、そしてリュウの前に現れ実の弟を名乗る謎の少年シュンを巡る数奇な運命を描いています。
格闘家としての道を閉ざされんとする状況で、リュウはひたすら自分が闘ってきた意味やこれから闘っていく意味を自問自答していきます。
劇場版ストⅡと同じように、ドラマ仕立てで話が展開されてゆく構成は引き込まれるものがありました。
格闘シーンも動きにキレがあり尚且つ一撃一撃に重みを感じられて良かったと思います。
波動拳のド派手な演出など見所十分です。
一番驚いたのは、このアニメのキャラクターデザインや作画監督をなさっているのが『どれみ』や『プリキュア』で有名な馬越嘉彦さんであること。
見た感じ全然分からなかったし、普段の絵柄とかなり違う気がしたので驚きました。
また、ゼロのキャラクターであるらしい(やったことは無いので知りません)春日野さくらも熱血格闘バカな少女で好感が持てました。
リュウの声優をケイン・コスギさんが担当しているのですが、ひどいひどいと言われて見てみると案外大丈夫でした(笑)
確かに上手いとは言い難いですが、新人さんかな?って位の違和感で芸能人にしては上手い方かな、と。
それよりもやはりシナリオ部分に不満が残ります。
殺意の波動やサドラー、その他ゲストキャラの掘り下げが今一つでした。
前半後半50分ずつくらいに分割されているのですが、前半は良い分後半の駆け足な展開とあっさりとした終わり方は少し残念です。
拳と拳の語り合いより、リュウ自身の心情描写が強調されているので、落ち着いた雰囲気になっています。