ソラ さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
オレ妹
容姿端麗成績優秀運動力抜群な妹は実はオタクであったという二面性の持たせ方はなかなかおもろいです。
やっぱこういう擬似多重人格ネタって、視聴者もどこかしら自分に多面性があるって自覚していながら見てるから成立しているんだよね。裏表のない人なんていなくて、逆に有能な人ほど裏表を持って、それを上手くつかいわけて生活しているんだと思う。そして大多数は不器用でそんな二面性をつかいこなせずいる。そういったところで感情移入する尺度も変わってくるのだろうけど。
タイトルやオタクの承認欲求っていう題材のおかげで人を選ぶ気満々だったアニメがある程度人気になってるのは、上記のことや、世間のオタク文化に対するキャパシティが広くなってきているからなんだろうなぁ。
SNSで友達探しってのをフィクションで表現するってのはけっこう新鮮味があったのでは。現代のネット社会のあり方を端的に、そして庶民的に、ライトに、よく表しているのだと思う。
■ツンデレ表現
もはや言葉の汎用性が高過ぎて、標準語になりつつある言葉だけど、ツンデレ表現のツンには当然、豊富な種類がある。
冷静に分析して相手を突き放す方法。感情に身を任せ、ただ相手を傷つける方法。陰口を叩く、さりげなく毒を吐く、etc...
それらは必ずしもデレに結びつくわけでもないが、それらを不器用ながら活用して人は生活している。扱いが難しい。
人を叱るって行為は難しいってのと感覚は似ている。
だが、それらをフィクションで活用して尚且つ自然に表現することができることは単純にすげぇなと思う。
ttp://bizmakoto.jp/makoto/articles/1311/08/news019.html
例えば上のURLのコラムのように、娘が父親の悪口を淡々と話し、父親が受け答える。
近いから愛らしく、近いから憎い、愛らしくて憎くらしい。この娘も一種のツンデレなのだろうけど、
罵倒していてもどこか愛が伝わる話し方をしている。
しっかし、罵倒や嫌味、愚痴とかを言う時こそ、人の本性って露になるから、そこら辺、繊細かつ大胆に表現しなきゃ、感情を持つ人を描くことはできないと思う。
だからといってライトノベルにここまで繊細な人間描写求めるのってのも酷かな。