みのさん さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
忍者たちの生き様
個人的満足:A⇒S
再視聴です。
かなりの出来の作品です。
内容は伊賀と甲賀、それぞれ10対10での殺し合いをしていくお話。
@ 物語の緩急とキャラの描き方 @
序盤は非常に呆気にとられるくらいの展開。
まだ話に入り込めていない段階で殺し合いがスタート!
序盤からバッサバッサ人が討たれ散っていきます。
しかしそんな早いテンポでもそれぞれの忍者の特殊な術や能力の魅力をいかんなく発揮している所を上手い演出で見せてくれました。
そしてあっという間に散っていく短い出番の中でも、それぞれの思いや人柄、誰かとの絆を引っ張りながら無念のリタイアをしたのだとも表現されていてキャラたちが好きになれた。
そしてキャラをより好きにさせられたのは、合間合間での伊賀、甲賀、共に不戦の約定によって平和だった時のそれぞれの日常の回想シーン。
忍者として冷酷さを全面に押し出して、どいつもこいつも悪そうな顔の奴等ばかりでの、怒涛の殺し合いの中、突然そんな奴等の普通の優しい人としての一面、触れ合いを描いたのは緩急として絶大な効果であったと思う。
それによりそれまでに死んでいったキャラたちの散り様が感慨深いものになっていったし、まだ存命のキャラたちにも感情移入しやすくなりました。
@ 女性陣の魅力 @
様々な女性キャラが立派な忍者として登場します。
みんなエロいし可愛い!(笑)
みんな非情な忍者で相当な覚悟を持ち、同時に男を想う女としての姿も描かれていて魅力たっぷり。
争いごとを好まない、一見、ドジっ子可愛いヒロインの朧もやはり伊賀の忍者としての覚悟を持っています。
@ 言葉遣いは難しい @
多少、時代設定上キャラ達の言葉遣いは難しいです。
しっかり意味を考えて話を聞いていないと置いてかれてしまう可能性ありなので注意です。
@ 音楽&声優 @
素晴らしい。OP「甲賀忍法帖」ED「WILD EYES」カッコイイ。スピード感溢れる物語にピッタリ。
そしてもう一種類のED「ヒメムラサキ」との使い分け。切ない終わり方の時にはこちらの切ない曲に変えている所が各話の雰囲気を損なわなくて良かった。
あと個人的には最終話のBGM⇒ヒメムラサキの流れに感動でした。
キャラの声、声優さんに関しても文句はありません。
この世界観にピッタリの渋い声が盛りだくさん。
これで甲高い声、いかにも媚びたような声優の起用や演技(作品によっては好きですよ?w)されていたら多分興醒めですから良かったです。
@ 最後に @
これだけ魅力的なキャラが散々出てきておいて、こう言うのも何ですが、キャラに感情移入すればするほど辛いし切ないです。
殺し合いという設定上は仕方のないことですが報われないことばかりですので……
ただそういう切なさ、観ていて胸が苦しくなるような感覚こそ、この作品の楽しみ方でもあると思います。