エウネル さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
前半の作画がイマイチ。後半はものすごく引き込まれた。
ストーリーと設定、世界観はとても好きでした。伏線の貼り方、そして回収。後半のストーリー展開はものすごく好みでした。あと演出も良かったです。恐怖と不安感がすごく伝わりました。
イマイチだったのは前半の作画崩壊が少し目立ちます。正直、別人みたいでした。あとキャラが普通でした。好きなキャラもいないし、嫌いなキャラもいませんでした。
和風SFというあんまり見ない世界でした。一見和やかな背景で、ものすごく平和そうな茨城の町が舞台です。
まぁ、茨城と言っても今とは全く違います。まず未来の話なのに、技術力は今よりかなり劣っています。その原因はこの世界の人間が全員持っている「呪力」というもののせいです。呪力は超能力みたいなものです。人によって力の差はありますが、手を触れずに物体を動かしたり、火をつけたりできます。この力だけで日常生活は送れてしまうので、技術が退化しました。
またこの世界には「悪鬼」と「降魔」という絶対的に恐れられているものがあります。どちらも呪力に関係し、この世界の根幹に関わるストーリー上最も重要なものです。
この話は早希(さき)という女の子の視点で進み、12歳、14歳、26歳の三部構成になっています。
僕はこの作品を見るのに必要なのは、この世界の社会が悪鬼と降魔を避けるためにどんな進化と対応をしているのかを理解することだと思いました。これがわからないと話の本質が全く理解できません。ネタバレになるので書きませんが、この社会は現代では考えられないくらい倫理的にブッとんでます。
あとBL、百合が普通に存在する社会です。これもこの社会では至って普通の関係です。なぜならこれも悪鬼と降魔の出現を防ぐ対応策だからです。こういうのが嫌いな人はこの作品を見ない方がいいと思います。
内容の濃さはアニメの中でトップクラスだと思います。原作の小説が25話で収めるにはかなり多いので、少し急展開な部分はありますが、しっかり見ておけば大丈夫です。気楽なアニメを見たい人にはオススメできないし、人を選ぶ作品だと思いますが、僕は楽しめました。